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駐韓中国大使、腹を括ったようにTHAAD批判「平和こわれれば韓中ともに被害者に」

登録:2017-08-24 22:05 修正:2017-08-25 08:04
韓中修交25周年行事
チョン・セギュン国会議長(前列左から六人目から)、邱国洪・駐韓中国大使、チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長など主要人物が24日午後、ソウル中区小公洞のウェスティン朝鮮ホテルで開かれた「韓中国交正常化25周年レセプション」で記念写真を撮っている=共同取材団//ハンギョレ新聞社

 韓国と中国の首脳が国交正常化25周年をむかえて「韓中関係を極めて重く考える」というメッセージを交換した24日、ソウルと北京では駐韓中国大使館と駐中韓国大使館主催で記念行事がそれぞれ開かれた。二つの行事会場では、駐韓米軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備に対する直接的な言及はなかったが、接点を見いだせずにいる両国の立場が改めて確認された。

 この日夕方、ソウル市内のあるホテルで駐韓中国大使館主催で開かれた「韓中国交正常化25周年レセプション」記念演説で、邱国洪・駐韓中国大使は「昨年から皆が分かる理由のために困難な状況に直面していのが事実」とし、これを克服するための4つの方案を提示した。最近の「THAAD政局」で冷え込んだ韓中関係に対して言葉を慎んできたこととは違い、中国政府の立場を明確にした。

 彼は「第一に、初心を失ってはならない」として「相互の利益を尊重し両国国民の要求により両国の発展を追求し、朝鮮半島の平和を守り地域の発展に寄与しなければならない」と注文した。続けて「第二に、政治的相互信頼を強固にしなければならない」、「第三に、共同の利益を拡大しなければならない」と強調した。邱国洪大使は「第四に、朝鮮半島の平和安定を守護しなければならない」として「(朝鮮半島の)平和と安定がこわれれば、韓中がともに被害者になるだろう」と主張した。「相互利益尊重」、「政治的相互信頼」などの表現でTHAAD配備に反対してきた中国政府の立場を婉曲に表現したものと見られる。

 これに対し韓国政府を代表して「長官代理」資格で参加したイム・ソンナム外交部1次官は「最近、韓中両国間に当面の懸案があるのも事実」とし「重要なことは両国が互いに緊密に疎通し、これを解決すること」と話した。この日の行事にはチョン・セギュン国会議長とチョン・ウィヨン大統領府国家安保室長、ソン・ヨンギル共に民主党議員など400人余りが参加した。

 同じ頃、北京の国際貿易センター近隣のホテルでは、約600人が参加した中で記念レセプションと文化公演が開かれた。韓国側からはキム・ジャンス大使など大使館関係者とパク・ウンハ外交部公共外交大使らが、中国側からは萬鋼・中国人民政治協商会議副主席兼科学技術部長と孔鉉佑・外交部部長補佐らが参加した。主賓として参加した萬鋼副主席は副首相級だが共産党員ではなく、冷えこんだ両国関係を考慮した中国の決定と解釈されている。レセプション行事会場のそばでは、1989年に行われた韓中卓球選手夫婦アン・ジェヒョン-焦志敏の結婚式、1992年の修交共同署名式、2001年の金大中(キム・デジュン)大統領の中国訪問および江沢民主席との面談、2008年の李明博(イ・ミョンバク)大統領の四川省地震現場訪問など、韓中関係25年間の主要場面を記録した写真展が開かれた。

キム・ジウン記者、北京/キム・ウェヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/808247.html 韓国語原文入力:2017-08-24 21:01
訳J.S(1495字)

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