チョン・ギョンドゥ合同参謀本部議長候補者が18日の人事聴聞会で、朝鮮半島有事の際、3日で空中優勢権を確保できると述べた。前日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が明らかにした「レッドライン」をめぐる論議もあった。
チョン候補者は同日、国会国防委員会で開かれた人事聴聞会で自由韓国党のイ・ジョンミョン議員が「朝鮮半島全域で、海軍と空軍が優位権を持つのにどのぐらいかかるか」と質問したのに対し、「一言で言うのは難しい」としながらも、「現在の(戦略)概念では3日以内に空中優勢権を獲得できると見ている」と答弁した。朝鮮半島有事の際、空軍の航空機が北朝鮮上空で自由に作戦を行うことができるように、3日以内に北朝鮮の空軍力と対空防空網を無力化できるという意味と解釈できる。
チョン候補者は最近、自由韓国党が党論として採択した戦術核兵器の再配備については「北朝鮮の非核化を主張しながら、戦術核兵器の再配備(を語ること)は辻褄が合わないと思う。外交的、経済的圧迫を行うべきだ」と一蹴した。チョン候補者はまた、対北朝鮮先制攻撃の可能性について「先制攻撃は一つのオプションになり得るが、施行は本当に慎重を期すべき事案だと見ている」として、慎重な態度を示した。21日から開始される乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン韓米合同演習の規模を縮小調整する可能性については、「現在、そのような部分は全く考慮していない」と否定した。
野党議員らは前日、文大統領が対北朝鮮レッドラインを公開的に設定したことを批判し、チョン候補者の意見を訊いた。自由韓国党のイ・ジョンョンミョン、チョン・ジンソク議員や国民の党のキム・ジュンノ議員などが一斉に「韓国の立場からすると、北朝鮮はすでにレッドラインを超えた」と指摘し、国民の党のキム・ドンチョル議員も「米国も明らかにしていないレッドラインの基準を公開したのは戦略的に過ち」だとして批判の隊列に加わった。これに対し、チョン候補者は「文大統領の発言は、袋小路に追い込まれる危機状況をできるだけ抑制できるようにしようという意味だと考えている」と述べた。国防委員会は同日、チョン候補者に対する人事聴聞会を終えた後、全体会議を開いてチョン候補者に対する人事聴聞経過報告書を全会一致で採択しており、文大統領は、電子決裁で任命手続きを終えた。