南北関係
「これ以上危険な賭博はやめよ」強く警告
「北朝鮮、レッドラインの臨界値に近づき
追加挑発時は耐えがたい制裁」
北朝鮮「米本土への脅威ー米「先制攻撃論」
朝鮮半島の緊張状況が高まり事前警戒
レッドライン、具体規定に「議論」の余地
北朝鮮のミサイル再進入技術など時間の問題
レッドライン違反の対応措置など不明
「対北朝鮮政策の柔軟性の足かせになりうる」と指摘
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は17日、北朝鮮の核・ミサイル開発に対して、「レッドライン」を設定し強く警告した。政府が「これ以上は容認できない」レッドラインの内容を具体的に公式化したのは初めてであり、レッドラインをめぐる議論が予想される。
文大統領はこの日、就任100日記者会見で「北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)を完成し、そこに核弾頭を搭載して兵器化するようになることをレッドラインと考える」とし、「今、北朝鮮はますますそのレッドラインの臨界値に近づいている」と述べた。レッドラインは通常「越えてはならない線」、「越えれば容認できない線」を指す。米国本土を狙った核弾頭搭載大陸間弾道ミサイルの開発を進める北朝鮮の行動に強力な警告メッセージを送ったわけだ。
北朝鮮は先月、相次いで2回大陸間弾道ミサイル「火星-14」型を試験発射し、米国本土の攻撃能力を備えたと主張している。実際、7月末の2回目の試験発射では高度3700キロまで上昇し、正常な角度で発射された場合、その射程距離は9000~1万キロメートルで少なくとも米国西海岸は攻撃圏内に入ると推定された。北朝鮮が米本土を直接攻撃できる能力を持つことの危険性は、最近の北朝鮮の「グアム包囲射撃」の威嚇で明らかになった。北朝鮮の常時的な米本土攻撃威嚇と、これに対する米国の先制攻撃や報復攻撃の可能性がかみ合った場合、朝鮮半島の安保環境は極度に脆弱になる。文大統領のこの日の発言は、このような事態を前もって警戒していると解釈される。
北朝鮮が核弾頭搭載大陸間弾道ミサイルの開発を完成させるためには、まだ核弾頭の小型化と大気圏再突入技術の確保という壁が残っている。軍当局は、北朝鮮がこの技術を確保したという証拠はないと明らかにしている。だが、北朝鮮が核・ミサイル開発に投資を惜しまないだけに、結局この技術の確保も時間の問題だという指摘が多い。文大統領はこれに対して「今の段階で、北朝鮮の追加的な挑発を阻止しなければならないということに国際社会が共に認識しているため、この前の国連安保理で史上類例のない強力な制裁措置に満場一致で合意した」と説明した。文大統領はまた、「北朝鮮が再び挑発すれば、さらに強力な制裁措置に直面することになり、北朝鮮は結局耐えられないだろう」とし、「これ以上危険な賭博はやめよ」と警告した。
文大統領がレッドラインに言及したのは初めてではない。文大統領は先月4日、デービッド・キャメロン英元首相と会談した席でも「北朝鮮が韓米首脳が合意した平和的方式の朝鮮半島非核化構想に呼応せず、レッドラインを越える場合、我々(韓米両国)がどう対応するか分からない」と話した。ドナルド・トランプ米大統領も5月、北朝鮮の核・ミサイル挑発に対して、「私はレッドラインを引くことを好まないが、行動しなければならないなら行動する」と、レッドラインについて触れている。
しかし、レッドラインの内容を今回のように具体的に規定したことはない。今後に議論の余地を残したという指摘がある。今後、北朝鮮が核・ミサイル実験などさらなる挑発をした場合、文大統領がこの日規定したレッドラインを越えたかどうかをめぐり、議論が起きかねないためだ。また、北朝鮮がレッドラインを越えた場合、政府がどのような措置をとるかをめぐり、世論の圧迫を受ける可能性もある。政府自ら北朝鮮政策の柔軟性を縛る足かせになりかねないという指摘が出ている。