ムン・ジョンイン大統領統一・外交・安保特別補佐官が、今月24日で7年目をむかえた「5・24措置」に対して「現実的に再整備する必要がある」と明らかにしたことに対し、政界からは「ばらまき」論議が再燃している。
ムン特別補佐官はこの日、メディアインタビューで個人の意見であることを前提に「新政府のスタートにより南北関係を新たにリードしていくために、5・24措置の制約を認識し、これを前向きに解いていく必要がある」と話した。彼は「しかし即刻解除よりは、北朝鮮の態度変化を見守りつつ柔軟に解いていく必要がある」と付け加えた。
5・24措置とは、2010年3月26日天安(チョナン)艦事件の余波で李明博(イ・ミョンバク)政府が取った独自の対北朝鮮制裁だ。開城(ケソン)工業団地を除く訪北不許可と北朝鮮船舶の南側海域運航の全面不許可、南北交易の中断と対北朝鮮新規投資の禁止などが骨子だ。
ムン特別補佐官の発言に保守野党は反発した。チョン・ウテク自由韓国党院内代表はこの日の党会議で「5・24措置の解除と開城工業団地・金剛山(クムガンサン)観光再開などを通して、北朝鮮にまたドルを与えることは、考えただけでぞっとする北朝鮮の核・ミサイルを目の前で見ていながら安保を捨てる態度」と主張した。チュ・ホヨン正しい政党院内代表も党会議で「北朝鮮が苦難の行軍を経て、枯死直前に進歩政権が太陽政策という名前で対北朝鮮の面倒を見たせいで再び生き返ったという専門家の診断が多い」と話した。
大統領府は5・24措置と関連して公式の立場を出さなかった。大統領府の中心的な関係者は「今は制裁局面であることに加え、来月には韓米首脳会談も控えている状況」だとし「(5・24措置の再整備は)北朝鮮が誠意を見せた後でこそ出しうるアイデアで、当面は実現が難しい」と話した。