文在寅(ムン・ジェイン)大統領は就任3日目を迎えた12日にも、ロシア・ドイツ・英国など欧州諸国を中心に各国の首脳と“電話外交”を続けた。
文大統領は同日夜、ロシアのプーチン大統領との電話会談で「朝鮮半島と国境を接したロシアはユーラシアの平和と繁栄に向けた最適のパートナー」だとしたうえで、「北朝鮮が核挑発を止め、非核化の道を歩めるよう、ロシア側の建設的な役割を期待する」と述べた。文大統領はさらに、「南北対話と6カ国協議の早期再開を模索する」とし、「早いうちにロシアに特使を派遣する」と明らかにした。
文大統領はさらに、「両国が極東地域の開発協力を拡大していくことを望んでいる。シベリアの天然ガスパイプラインが韓国まで届き、韓国の鉄道がシベリア鉄道に繋がる時代が一日でも早く訪れることを期待し、そのために努力する」と述べた。南北関係の改善まで念頭に置いた発言だ。
これに対してプーチン大統領は「北朝鮮の核問題を解決するため、ロシアは建設的な役割をする用意がある」としたうえで、「今日、取り上げられたすべての分野で引き続き協力していきたい」と答えた。プーチン大統領は、文大統領の要請を受け、特使団を直接接見すると約束した。
これに先立ち、文大統領はオーストラリアのマルコム・ターンブル首相や英国のテリーザ・メイ首相、ドイツのアンゲラ・メルケル首相とも電話会談を行った。文大統領は、メルケル首相との会談で「ドイツは分断の悲劇や苦痛を誰よりもよく理解している国」だとしたうえで、「朝鮮半島の平和統一に対する国際的支持や共感を広げていくうえで、ドイツの積極的な支持と声援を期待する」と述べた。メルケル首相は、7月初め、ドイツ・ハンブルクで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議を前後にした韓独首脳会談を行うことを提案した。