文在寅(ムン・ジェイン)大統領とドナルド・トランプ米大統領が韓米首脳会談を早期に開催する方向となり、首脳会談がいつどのような内容で開かれるかに関心が集まっている。
韓米首脳会談の早期開催は、10日夜、文大統領とトランプ大統領の電話通話を通じて表面化した。トランプ大統領の公式招請に対し文大統領は「なるべく早いうちにワシントンを訪問し、虚心坦懐に意見を交換できることを願う」と答えた。これにトランプ大統領も早期の韓米首脳会談を希望すると付け加えた。
韓国外交部は、両首脳の通話内容を事実上の「指針」と見て、米国側と首脳会談の日程調整など本格的な協議の準備に入った。外交部当局者は11日「両首脳が早期開催を言及したので、もうそれに合わせて準備しなければならない」とし、「5月は現実的に不可能で、6月中の開催と考えればよいのではないか」と話した。
外交部北米局では、新しい大統領が就任すればなるべく早いうちに韓米首脳会談を開くのが望ましいという立場だった。一方、「勝負師」気質のあるトランプ大統領を相手にするためには、THAAD(高高度防衛ミサイル)と防衛費分担金、自由貿易協定問題をはじめ、北朝鮮と北朝鮮核問題までを網羅する文在寅政府の外交の青写真を準備するのが先だという慎重論も持ち上がった。
これに先立ち文大統領の選挙キャンプではいくつかの状況を考慮し、9月に首脳会談を行う方向で検討していたと伝えられる。文候補陣営側のキム・ギジョン延世大学行政大学院長は11日、ハンギョレに「首脳会談をする場合、米国が一番先でなければならないということに異論の余地はなかった」とし、「時期は9月頃がいいのではないかという考えだった」と話した。来る7月7日~8日、ドイツのハンブルクで開かれる主要20カ国(G20)首脳会議をきっかけに初の対面接触をし、文大統領が9月の国連総会前後にワシントンを訪問してトランプ大統領に会う案が有力に検討されたということだ。キム教授は「朝鮮半島危機説が出て、(THAAD費用)1兆ウォン(約1000億円)を出せと言うので状況が急迫しており、(企業家出身の)トランプ大統領は事を早く解決しようとするタイプ」だとし、「6月もあり得ると思う」と話した。
歴代政府のうち、韓米首脳会談を最も急いだのは李明博(イ・ミョンバク)元大統領だ。彼は就任後1カ月半後の2008年4月に米国行きの飛行機に乗った。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領と朴槿恵(パク・クネ)前大統領は就任2カ月半後の2003年5月と2013年5月にそれぞれ訪米し、米大統領と会った。