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安煕正突風、“文在寅大勢論”の壁叩く

登録:2017-02-11 02:08 修正:2017-02-12 15:58
ギャラップ調査で支持率19%の2位 
1週間で9%p上がって急上昇 
中道統合目指す動きで50代で1位 
全羅道でも2位、支持層拡大できるかに注目集まる 
今週末、文前代表は全州へ、安知事は光州へ
2月第2週(7~9日)大統領選挙の有力候補に対する支持率(資料:韓国ギャラップ)//ハンギョレ新聞社

 共に民主党の有力大統領選挙候補、安煕正(アン・ヒジョン)忠清南道知事が文在寅(ムン・ジェイン)前代表との支持率の格差を10%ポイントに縮め、“文在寅大勢論”の壁を叩いている。民主党内部では「安煕正突風が逆転につながるかもしれない」との声も上がるなど、予備選挙の構図に起きた変化の可能性に党内が色めき立っている。

 韓国ギャラップが今月7~9日に調査し、10日に発表した大統領選挙の有力候補の支持率で、安知事は19%を記録した。これは、同機関の1~2日の調査(10%)に比べ、1週間でおよそ9%ポイントも上昇した数値だ。安知事に対する支持が、ギャラップの1月4~5日の調査では3%だったことを考えると、1カ月で“爆発的な成長”を遂げたのだ。今回の調査で、文前代表は29%を記録して1位を維持したが、1週間前(32%)よりは、誤差範囲内である3ポイントが減少した。

 安知事の上昇は世代では50代、理念性向では中道、職業では自営業者の層で目立った。特に、50代で安知事は27%の支持を得て、2位(22%)の文前代表を上回った。自営業者(28%)と中道(25%)では文前代表(それぞれ30%)にぎりぎりまで迫った。

 特に、安知事が文前代表の支持層のかなりの部分で支持を伸ばしている点が目を引く。一週間前の調査と比較して安知事は共に民主党支持層(13%→20%)と進歩層(13%→21%)でそれぞれ7%ポイント、8%ポイント上昇した。文前代表が民主党支持層(64%→57%)と進歩層(50%→43%)で7%ポイントずつ下落したのと対比を成している。全羅道でも文前代表が10%ポイント下落(41%→31%)した一方、安知事は11%ポイント(9%→20%)急上昇した。政権交代の適任者として、文前代表に支持を送ってきていた有権者層の一部が安知事に移動したと分析される。(選挙)戦略に詳しい共に民主党のある議員は「伝統的な野党支持層が文前代表支持から動かないという見通しは外れたと見るべきだ」と話した。

 安知事の明確な上昇は、大連立の主張やTHAAD(高高度防衛ミサイル)に対する慎重論、高齢者福祉の強調など、中道・統合に向けた動きを見せる中で行われたという点で、注目される。高麗大学平和と民主主義研究所のチョン・ハンウル教授は「朴槿恵(パク・クネ)-チェ・スンシルゲートに触発されたろうそく集会初期にはより鮮明な人物が支持を得たが、弾劾案の可決、憲法裁の裁判、特検による捜査など従来の制度がある程度機能を回復するにつれ、正常な国政運営の適任者が誰なのかに関心が集まり始めた」と話した。チョン教授は「安知事の一貫した現実主義的な態度が所信として受け止められ、『あの人ならこうするだろう』という予測可能性も高まったことで、進歩・保守を問わず、支持率の上昇傾向が続いたものとみられる」と説明した。

 今回の調査は全国成人男女1007人を対象に行い、信頼度95%に標本誤差は±3.1%ポイントだ。詳しい事項は中央選挙世論調査公正審議委員会のホームページを参照。

ハ・オヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/782209.html 韓国語原文入力:2017-02-10 20:14
訳H.J(1406字)

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