登録 : 2017.02.09 22:18 修正 : 2017.02.10 07:15

終わらないイルカ残酷史 
“イルカ墓”蔚山南区生態体験館 
5頭も相次いで死んだのにまた2頭輸入 
 
環境団体、搬入現場で抗議デモ 
「体長3.9メートルのバンドウイルカ、 
水深3.5メートルに過ぎない水槽に閉じ込める」

今月9日釜山東区釜山港国際旅客ターミナルの野外駐車場で「蔚山南区庁のイルカ輸入に反対する共同行動」が日本からバンドウイルカを輸入した蔚山南区とこれを許可した海洋水産部、環境部などに対する糾弾記者会見を開いた=釜山/キム・ヨンドン記者//ハンギョレ新聞社
 9日、釜山(プサン)港と蔚山(ウルサン)長生浦(チャンセンポ)では、秘密諜報作戦を彷彿とさせる「バンドウイルカ輸送」を行った蔚山南区庁に対抗し、環境・市民団体の抗議と追撃戦が繰り広げられた。

 同日午前10時に釜山東区の釜山港国際旅客ターミナルの屋外駐車場。ホットピンク・ドルフィンス、環境運動連合など22の環境・市民団体などで構成された「蔚山南区庁のイルカ輸入に反対する共同行動」(共同行動)のメンバーたちが集まった。彼らは、蔚山長生浦クジラ生態体験館に入れるため、日本からバンドウイルカ2頭を輸入した蔚山南区とこれを許可した海洋水産部、環境部などを批判する記者会見を用意していた。

 バンドウイルカたちは、今月8日午後3時に日本の大阪港から出港した旅客船に乗せられて、同日午前に釜山港国際旅客ターミナルに到着した。バンドウイルカたちは4~5歳の野生の雌だ。イルカたちは先月「追い込み漁」で悪名高い和歌山県太地で捕獲された。船舶からイルカが嫌う金属音を出すことで、イルカを港側に追い込んで捕獲する漁法だ。この過程で多くのイルカがけがをしたり命を落としており、国際的批判を受けている。国際環境団体である「ドルフィン・プロジェクト」は先月20~24日、太地で100頭以上のイルカが捕獲されたと推算している。

 午前10時10分頃、共同行動は屋外駐車場で記者会見を開き、「蔚山南区は反生命的なイルカの輸入を撤回せよ」と主張した。同団体は「体長が3.9メートルに達するバンドウイルカが水深3.5メートルしかないクジラ生態体験館の水槽で飼育されれば、ストレスで死ぬ可能性が高い」と批判した。

 共同行動は記者会見を終えた直後、釜山港国際旅客ターミナル貨物車両の出入り口の近くへ移動した。バンドウイルカを乗せて蔚山クジラ生態体験館に向かう無振動車量を追うためだ。40分ほど待ったが、無振動車量は現れなかった。共同行動のある関係者は「バンドウイルカの輸入の日程や経路などを教えてほしいと要請したが、蔚山南区と海洋水産部、環境庁など関連の行政機関は『営業秘密』などの理由を挙げて、秘密裏に輸入を進めた」と話した。

 同日のバンドウイルカの輸送は諜報作戦を彷彿とさせるものだった。「バンドウイルカを載せたトラックが蔚山に向かった」、「狭い運搬用の水槽に20時間以上閉じ込められていたバンドウイルカがストレスが原因でまだ釜山港にいる」など、食い違った内容の報告が相次いだ。その間無振動車両は同日午前11時50分に釜山港国際旅客ターミナルから蔚山に出発し、共同行動も無振動車両の後を追って長生浦クジラ生態体験館まで行き、抗議デモを行った。

 蔚山南区クジラ生態体験館は環境・市民団体などから「イルカの斃死率世界最高」という批判を受けてきた。南区などが管理・運営しているクジラ生態体験館では、2009年のオープン以来、これまで5頭のイルカが死んだ。クジラ生態体験館が開館に合わせて輸入したイルカ4頭のうち、雌1頭が2カ月で命を落とし、2012年3月、追加で輸入した雌イルカ2頭のうち1頭が伝染病で同年9月にその後を追った。2014年3月には雌イルカが生んだ子イルカが死んだ。

 特に、蔚山南区は2015年6月に子イルカが死んだ事実や、同年8月イルカ同士の争いが原因で傷を負い、敗血症で死亡した雄イルカが死んだことを隠したまま、昨年初め、バンドウイルカ2頭を太地から輸入しようとしたが、反対世論が高まり、結局保留した。ところが今回、クジラ生態体験館の再開館(7日)に合わせて2億ウォン(約1900万円)をかけて再びバンドウイルカ2頭を輸入したのだ。蔚山南区などは先月24日「クジラ生態体験館は2015年の有料入場客が90万人に達するほど、蔚山の代表的な観光施設になった。現在、水族館のイルカが3頭に過ぎず、年齢も15~18歳で高齢化が進んでいる。クジラの町蔚山のイメージ確立のため、バンドウイルカの追加輸入を決定した」と明らかにした。

 ホットピンク・ドルフィンスのチョ・ヤクゴル共同代表は「イルカを狭い水槽に閉じ込め、見世物にするのは動物虐待であり、生態系を破壊する行為だ。野生のイルカは1日100キロを泳ぎ、平均寿命が40~50年に達する。いかなる飼育環境でもイルカにとっては牢屋と同じだ。イルカを残酷に虐殺することで世界から批判を受けている日本の太地からバンドウイルカを輸入したことも問題」と指摘した。

「チリとコスタリカはクジラ類を水槽で飼育することを禁止しており、インドもイルカの水族館をすべて閉鎖した。米国ボルチモア国立水族館は、イルカを海に返す計画を実行しており、ジョージアアクアリウムも永久にイルカなどを輸入しないことにした」。チョ・ヤクゴル共同代表は、韓国が生態虐殺者という国際的汚名を返上しなければならないと主張した。

釜山/キム・ヨンドン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-02-09 21:19
http://www.hani.co.kr/arti/society/area/782090.html 訳H.J(2428字)

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