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ロッテワールド、水族館用シロイルカの輸入中止 動物福祉に一歩前進

登録:2016-04-19 02:07 修正:2016-04-19 05:16
ベルーガ(シロイルカ)//ハンギョレ新聞社

動物虐待に改善の動き 
2013年に輸入した3頭のうち1頭 
敗血症で死亡し動物虐待の論議高まる 
他の水族館にも波及するか注目 
動物自由連帯「残りも野生に戻そう」

 ロッテワールド水族館がベルーガ(シロイルカ)の追加搬入の中止を宣言した。イルカ飼育・展示を自然に終了することになり、世論の反発に直面した他の水族館や動物園もこれに続くか注目される。

 ロッテワールド水族館は18日、「今後はもう鯨類の追加搬入を行わない」とした上で「人為的な繁殖研究をすることなく、動物福祉の強化のための環境づくりに邁進する」と明らかにした。このような方針は、動物保護団体「動物自由連帯」との協議を通じて決定され、ロッテワールドや動物自由連帯はこの日、共同報道資料を通じて今後も協力する方針を示した。

 2015年、ロッテグループの重点事業である「第2ロッテワールド」の建設に伴い開館したロッテワールド水族館は、国内で最新の海洋哺乳類と魚類の展示施設だ。同館は国内では珍しい北極イルカの「ベルーガ」3頭(ベリー、べラ、ベロ)をロシアから輸入し、水族館の目玉として広報していたが、このうち1頭のベロが今月2日に敗血症で死亡したことで、動物虐待をめぐり論議になった。今回の措置により、ベリーとベラは、水族館で展示されるうちに自然な死を迎えるものと見られる。

 ベリー、ベラ、ベロは子どもの時、ロシアのオホーツク海で捕獲され、ウラジオストク近くの飼育施設「チンロセンター」で収容されていた。国際自然保護連合(IUCN)の資料によると、チンロセンターは1年に20〜30頭の野生ベルーガを捕獲し、世界中の水族館に供給しており、「バンドウイルカの虐殺地」で悪名高い日本の太地と共に、国際環境団体の監視対象になっている。ロッテワールドのイルカたちは2013年5月、ここから韓国に輸出されている。国内に搬入された当時、べリーは6歳、ベラは2歳、ベロは2歳だった。

 「動物自由連帯」はこの日、「ベリーとベラが若い年齢でロシアから捕獲されてきたことから、国内外の専門家との協議を通じて、野生に戻す可能性を検討すべきだ」と主張した。イルカは、元の生息地に戻さなければならない。また、野生で生きていた経験が長ければ長いほど、成功する可能性が高くなる。済州(チェジュ)沖合の海に戻すことに成功したミナミバンドウイルカのチェドリは、野生で7年以上生きていた。ロッテワールド水族館のチョン・ジユン展示チーム長は18日、「ベルーガがいつ野生で捕獲されたのか、公式的な輸入書類上の記録はない」と話した。

ナム・ジョンヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2016-04-18 19:59

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/740255.html 訳H.J

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