米国政府が北朝鮮咸境北道(ハムギョンブクト)地域の水害支援を名目に、国連を通じて政府レベルの人道的支援をしたことがわかった。
米国政府の内部事情に詳しいワシントンの朝鮮半島問題専門家は24日、ハンギョレに「オバマ政権が任期終了直前、国連を通じて北朝鮮に対する人道的支援を行い、このような事実をトランプ政権が間もなく公開発表する予定」だと話した。この専門家は、米国の北朝鮮に対する人道的支援は「象徴的レベル」だとし、具体的規模や品目は言及しなかった。
米国政府レベルの対北朝鮮人道的支援は2011年、民間救護団体の「サマリタンスパース」(サマリア人の財布)を通じて90万ドルを支援して以来、5年ぶりのことだ。オバマ政権は、北朝鮮の4・5回目の核実験に対応し、独自の対北朝鮮制裁を強化し、民間レベルの人道的支援は許したが、政府レベルの支援は行わなかった。
「戦略的忍耐」という強硬な対北朝鮮傍観政策を貫いてきたオバマ政権が任期終了直前に、“国連を通じた政府レベルの人道的支援”カードを切ったのは、北朝鮮に対する意味深長な“メッセージ”と言える。人道的支援実行の政治的負担を後任のトランプ政権に追わせることなく、トランプ政権の発足と共に、北朝鮮側と水面下の接触を通じて新たな米朝関係の設定を探索する手段を提供したからだ。
韓国語原文入力:2017-01-25 06:01