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ソウル中区「朴正煕記念公園」予算を全額削減

登録:2017-01-08 21:52 修正:2017-01-09 06:07
朴正煕元大統領の家屋と連携した公園・駐車場事業費5億8千万円  
区議会「駐車場予算は無駄使い、朴正煕関連展示は見直すべき」

 「朴正煕(パク・チョンヒ)記念公園」事業とも呼ばれていたソウル市中区(チュング)東化洞(トンファドン)の歴史文化公園事業の今年の予算が全額削減された。今回の削減には与党所属議員も同意した。

 ソウル中区議会は8日、昨年末に中区が編成した「東化洞歴史文化公園及び駐車場の建設工事」の2017年度事業費60億ウォン(約5億8千万円)を全額削減したと明らかにした。中区は朴正煕元大統領が5・16軍事政変を計画した新堂洞(シンダンドン)家屋を展示館にし、地上緑地などが設置された駐車場の建物と連携させ公園化する計画を、昨年から進めてきた。

ソウル中区の東化洞歴史文化公園設計公募で当選した「時間の記憶を盛り込んだ庭園」。右上にある屋根のある家が朴正煕元大統領の家屋=中区提供//ハンギョレ新聞社

 中区(チェ・チャンシク区庁長)は数年前からこの事業を推進しようとしたが、反対世論が高まると共に、ソウル市からも予算支援を拒否され、昨年独自予算(計228億ウォン)を編成し(公園建設を)進めてきた。2018年下半期の完工を目標に、昨年8月には「時間の記憶を盛り込んだ庭園」というタイトルの設計公募当選作を選定したが、区が編成した2年目の事業予算が全額削減されたことで、再び難航を余儀なくされた。

 中区議会のビョン・チャンユン副議長は「既に駐車場の施設があるのに、駐車場の面積を増やすということは予算の無駄使いという指摘と共に、朴正煕元大統領の遺品などが展示される展示館などに対する反対の声もあり、事業範囲と方法を調整しようという趣旨で削減した」と話した。

 現在中区議会は、与党が過半数を確保しており、与党議員の支持なしには困難な決定だ。昨年の事業予算も「朴正煕家屋」近隣の建築物を購入しないという条件付きで可決されたが、中区がセヌリ党の支持をバックに建築物の購入を再推進したことで、野党陣営との対立が深まったことも原因とみられる。

 中区側は「朴槿恵(パク・クネ)弾劾」局面を迎え、当初の朴正煕展示館を住民のレジャー施設や福祉館などに変更する案も議論されている。

イム・インテク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/777800.html 韓国語原文入力:2017-01-08 12:49
訳H.J(1114字)

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