統一部は24日、北朝鮮天道教青友党の故リュ・ミヨン中央委員長の次男で、南側に居住しているチェ氏(70)の訪朝を承認したと発表した。今年に入って統一部が個人の訪朝申請を承認した初めての事例だ。
統一部当局者はこの日記者団に対し、「(北側から)母親が危篤だという連絡を受けた(故リュ委員長の)次男が訪朝を申請し、離散家族再会と人道主義の次元で19日にこれを承認した」と話した。1週間の日程で訪朝したチェ氏は、現在平壌に滞在していると伝えられている。
統一部当局者は「故人は膝下に2男3女をもうけたが、長男は亡くなり、3人の娘は外国に居住している」とし、「今後政府が個人の訪朝を承認する際、今回の事例が参考になるだろう」と話した。
これに先立ち、北朝鮮は23日の最高人民会議常任委員会と天道教青友党中央委員会の共同名義で出した訃報で「リュ・ミヨン先生が肺がんで23日12時10分に95歳で惜しくも逝去された」と明らかにした。
故リュ委員長は1921年に満州で生まれ、上海臨時政府の国務委員兼参謀総長を務めた独立運動家のリュ・ドンリョル先生が父親である。夫の故チェ・ドクシン氏(1989年死亡)は軍出身であり、朴正煕(パク・チョンヒ)政権で外務省長官まで務めた。夫婦は1976年に米国に渡った後、1986年に共に北朝鮮へ入境した。故リュ委員長は、最高人民会議の代議員と常任委員を歴任し、2000年に第1回離散家族訪問団交換の際に北側の団長として訪韓した。