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「短文・的外れな回答」話法…朴大統領捜査の難関

登録:2016-11-15 01:23 修正:2016-11-16 05:59
「はい・いいえ」式の答弁で得られる調査は意味なし 
「チェ、アンの供述をもとに攻撃的な質問すべき」 
 
対面調査を控え検察「主な攻撃手」に苦心 
ハン・ウンジェ、イ・ウォンソク部長検事などの名前 
「朴大統領の弁護士」誰が担当するかに関心
現職大統領としては憲政史上初の現職検察調査に続き、特別検事の調査を控えている朴槿恵大統領//ハンギョレ新聞

 チェ・スンシル国政壟断事件の検察捜査の頂点は、16日ごろ予想される朴槿恵(パク・クネ)大統領の調査の日となりそうだ。大統領府は「書面調査も調査の一つの方法」だとし、依然として朴大統領を前に座らせ検事が直接調査する方法には難色を示している。憲政史上初の現職大統領に対する検察捜査という点も負担だが、朴大統領の話し方自体のために、供述の弱点を捉え相手を負かすことに長けた検事らを相手にしたくないという判断も大きく作用しているとみられる。しかし、セヌリ党内からもすぐにも大統領弾劾の主張が出ている状況で、世論の逆風が大きい書面調査に固執し続けることは難しいという見方が多い。検察特別捜査本部の関係者は14日、「書面調査の場合、大統領府で質問を検討し作成し、また検察に返す時間がかかるため、物理的に容易ではない。対面調査をすべきだ」と話した。検察は19日にチェ・スンシル氏を起訴する方針だ。

 検察は朴大統領の調査日程を「遅くとも16日まで」と決定した直後から大統領対面調査チーム陣の構成に着手したという。朴大統領を相手に供述を受け取る主な攻撃手として、ハン・ウンジェ(司法研修院28期)ソウル中央地検刑事8部部長検事が挙げられている。先月初め、「捜査意志が見られない」という論議にもかかわらず検察は不動産事件などを専門とする刑事8部にミル・Kスポーツ財団の告発事件を割り当てた。ハン部長検事は、捜査チームが特別捜査本部に拡大された後も、チェ・スンシル氏とアン・ジョンボム前大統領府政策調整首席秘書官、朴大統領と単独面談した企業のトップらの調査を担当した。

 「朴槿恵」の三文字を出さずには、チェ、アンの2人の起訴状の作成すらできないという点で、ハン部長検事が朴大統領を調査することが適切と思われるが、検察内部ではかつてサムスンエバーランド転換社債(CB)の安値発行事件など、特別捜査で頭角を現したイ・ウォンソク(司法研修院27期)ソウル中央地検特殊1部長検事が相応しいのではないかという意見も出ている。イ部長検事は、大統領府の文書流出事件と関連し、チョン・ホソン元大統領府付属秘書官を調査する一方、チェ・スンシル氏の娘チョン・ユラ氏に対し、サムスンが35億ウォンを支援した背景などを捜査している。2人を「ツートップ」としてそれぞれ朴大統領を調査する方法もあるが、この場合、供述調書を別に作成しなければならない負担がある。

 2009年4月、故盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領に対する最高検察庁中央捜査部の調査当時には3人の検事が取調室に着席した。ウ・ビョンウ(当時)捜査企画官が事前に準備した質問紙を見ながら質問し、陳述内容を自らパソコンに打ち込んだ。当時の捜査に参加した検察関係者は「残りの2人の検事は支援だけした。取調室の外で、捜査指揮部が監視カメラで状況を見守ったが、実際に調査が進めば調査方向や質問などを、その場で指示することは難しい」と話した。朴大統領を直接取り調べる検事の役割がそれだけ重要だということだ。

 また、別の検察関係者は「チェ氏とアン前首席の供述をもとに事前に質問をどのように構成し、いかに攻撃的に質問をしていくかが朴大統領対面調査のカギになるだろう」と説明した。「はい」「いいえ」という回答を確認するやり方であれば書面調査で充分であるため、戸惑ったり口ごもったりする細かい表情まで確認できる対面調査を通じて、何らかの「心証」を具体化しなければならないということだ。検察内部では「朴大統領の普段からの短文・短答型の話法に照らしてみると『チェ・スンシル氏に利用されたものと思われる』という側に検事が心証を固める可能性もある」という懸念も出ている。

 過去、盧元大統領捜査時に検察は、自白を誘導したり陳述の論理的矛盾を追及する調査よりは、「供述の量」を増やし、その後裁判所で反対物証とする捜査方式を選んできた。弁護士として「攻撃と防御」に長けた盧元大統領を相手にするための検察なりの戦略だったということだ。しかし、朴大統領の場合には「分厚い」供述調書を受け取るまでには相当な忍耐が必要だという見込みが多い。ネチズンの間で「朴槿恵翻訳機」が流行するほど、朴大統領の話法は「難解」で有名だ。主語と述語が合わず、質問のテーマを外れて的外れな答えをするのが常である。そのため検察の内外では、実際の対面調査時間よりもその後に朴大統領と弁護人が参考人供述調書を読み返し,判を押すまでの時間がさらにかかるという話も出ている。朴大統領が弁護人に誰を選任するかも関心を集める。盧元大統領は文在寅(ムン・ジェイン)元大統領府秘書室長、チョン・ヘチョル元大統領府民政首席、キム・ジングク元大統領府法務秘書官を三角編隊とし「守備陣」を組んだ。最高検察庁中央捜査部取調室には文元室長とチョン・ジェソン弁護士が立ち合った。

 朴大統領もまたかつての大統領府参謀陣の中から法律家出身者を優先的に考慮する可能性が高い。キム・ギチュン前秘書室長、チョン・ホンウォン前首相などの名前が取りざたされているが、キム前秘書室長はすぐにでも自分自身が特検捜査などを受ける可能性があり、弁護を引き受けるのは難しいだろうと思われる。最近大統領府を去る時に「一人で寂しく悲しい大統領を助けてあげてくれ」と言ったキム・ジェウォン前政務首席秘書官はハンギョレとの電話インタビューで「公職者倫理委員会の審査期間などを考慮した場合、弁護士資格を回復するためには時間がかかる」と話した。

キム・ナムイル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/770234.html 韓国語原文入力:2016-11-14 22:20
訳M.C(2552字)

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