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「北朝鮮SLBM技術が発展しているなら、THAADは無力化」

登録:2016-10-02 23:52 修正:2016-10-03 11:15
米MD専門家ポストル教授の来韓
米国マサチューセッツ工科大学のセオドア・ポストル名誉教授が今月2日、国会で開かれた共に民主党の外交安保政策懇談会で、THAAD配備などについて討論している=イ・ジョンウ先任記者//ハンギョレ新聞社

 「KN-11(北極星)をはじめ、北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)がどれほど発展したのかを正確に把握するのは難しいが、もしKN-11が発展しているなら、THAAD(高高度防衛ミサイル)は無力化されることになるだろう」

 韓国を訪れた米国マサチューセッツ工科大学(MIT)のセオドア・ポストル名誉教授が2日、このように述べた。米海軍参謀総長の諮問を務めるなど、ミサイル防衛システムを数十年間研究してきたポストル教授は同日、国会で秋美愛(チュ・ミエ)代表など共に民主党幹部に会って、朝鮮半島へのTHAAD配備問題と関連した懇談会を行った。ポストル教授は3日、ソウル63コンベンションセンターで開かれる10・4南北首脳宣言9周年記念行事「THAADと北東アジア、運命の2016」に、主題発表者として出席するために訪韓した。

 ポストル教授は同日の懇談会で「実戦におけるTHAADの性能は低いと思われる」として、「相手にも様々な対応策があり、それを通じてTHAADを無力化することができるから」だと指摘した。彼は「(軍事的)計画を立てることが、我々が目標とした結果をもたらすわけではない」として、湾岸戦争当時、米国のパトリオットミサイル防衛システムを例に挙げた。1991年の湾岸戦争直前のパトリオットミサイル防衛システムは、17回の試験で17回成功し、100%成功率を記録したが、実際の戦闘では44度の試みのうち成功率が0%に止まった。イラクのスカッド・ミサイルを一つも迎撃できなかったということだ。

 さらに、ポストル教授は「韓国が直面した脅威により適した代案システムを構築できる」としたうえで、「代案的な防御システムを導入すれば、契約者に依存する代わりに、韓国政府が自主的に運用し、開発することができるという利点がある」と述べた。米国政府の技術支援を受けるなどの方法で、韓国が独自の防衛システムを備えたほうが望ましいとの趣旨だ。

 秋代表は同日の懇談会の冒頭で、THAAD配備と関連し「韓国国民に賛否を強要するのではなく、責任ある政治集団として、国の未来と安保脅威に対するまともな代案を導き出したい」と述べた。共に民主党は同日の懇談会に続き、専門家の意見集約を行ってから、THAAD配備に対する党論を決める計画だ。

オム・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr ))
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/763787.html 韓国語原文入力:2016-10-02 21:38
訳H.J(1198字)

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