農民ペク・ナムギ氏の娘ペク・ミンジュファ氏は24日、自身のフェイスブックに「今日はお父さんの喜寿の誕生日です」と伝えた。続けて「お父さん、生きていてくれて本当にありがとう。かわいい孫を2年しか見せられなくて本当にごめんなさい。愛するお父さん」として、写真とメッセージを掲載した。
昨年11月、民衆総決起大会で警察が撃った放水銃の直撃を受け倒れ、意識を回復できずにいた農民ペク・ナムギ氏(69)の状態が危篤に陥ったことが知らされた。
24日、農民ペク・ナムギ氏対策委などの話によれば、ペク氏は23日から腎臓機能が悪化し危篤になった状態で、薬品治療も難しく週末が峠だというソウル大医療スタッフの意見を聞いた。現在ペク氏の家族はソウル大病院の集中治療室でペク氏のそばを守っている。この日はペク氏の喜寿の誕生日だ。
警察が撃った高圧放水銃の直撃を受け、生命が危険になる事故が起きたが、朴槿恵(パク・クネ)大統領と警察は謝罪を拒否していて、家族は苦痛を訴えていた。12日に国会安全行政委員会会議室で開かれた「農民ペク・ナムギ氏事件聴聞会」では、警察の不法な放水車運用など公権力乱用の事実が確認されたが、最終責任者であるカン・シンミョン前警察庁長官は最後まで謝罪を拒否した。
カン前庁長はこの日、聴聞会の証人として出席したが「人が負傷したり死亡したからといって、無条件に謝ることは適切でない。法的責任が認められれば謝る」として謝罪を拒否した。
ペク氏は昨年11月14日、ソウル光化門(クァンファムン)一帯で開かれた第1次「民衆総決起闘争大会」に参加するため、全羅南道宝城郡(ポソングン)から上京し、集会参加中に警察が撃った放水銃の直撃を受け倒れた。その後、ソウル大学病院の集中治療室に運ばれ4時間ほどの手術を受けたが現在も意識を回復できずにいる。
農民ペク・ナムギ氏対策委は「ペク・ナムギ氏が落命する場合、検察が解剖検査を理由に強制的な公権力執行がありうる」と憂慮している。対策委は25日午前に緊急代表者会議を開き、11時頃に記者会見を通じてペク氏の状態を明らかにする予定だ。