ロシアのプーチン大統領の招待でロシアを訪問中の朴槿恵(パククネ)大統領は3日(現地時間)、「現在、北朝鮮の絶えない挑発によって、羅津(ナジン)・ハサン物流事業を含め南北ロ三角協力プロジェクトの進行が難航しているが、このような障害が除去されればより包括的な事業として再点火できる」と述べた。
朴大統領はこの日、ロシア・ウラジオストクで開かれた第2回東方経済フォーラムの基調演説で「(北朝鮮の挑発がなくなれば)極東地域を介して韓ロ日、韓ロ中など多様な少多者間協力も本格化でき、電力、鉄道、エネルギーなど北東アジア地域のインフラ網連結を促進し、域内の共同繁栄にも貢献することになる」と明らかにした。朴大統領は、極東地域の経済発展のために北朝鮮核問題の解決を通じた域内の安定と平和維持が必須条件だと強調した。朴大統領は「ユーラシア大陸内において重要な断絶の原因であり、最大の脅威である北朝鮮問題に言及せざるを得ない」とし、「北朝鮮は自ら『東方の核大国』と称し、核先制攻撃を警告し、核・ミサイル能力を持続的に高度化させている」と指摘した。また、「北朝鮮政権は住民の基本的な人権と最小限の人間的な暮らしを営む権利を無視し、すべての財源を核兵器と弾道ミサイル開発に注ぎ込んでいる」とし、「今、私たちが緊急性を持って北朝鮮の核開発を防ぐことができなければ、遠からず北朝鮮の核の脅威は取り返しのつかない現実になるだろう」と強調した。朴大統領は「北朝鮮が核を放棄せざるを得なくさせるためには、北朝鮮に断固として一致したメッセージを送ることが何より重要だ」と明らかにした。続く討論で、プーチン大統領は「(北朝鮮は)、国連安保理の決定を尊重すべきであり、履行すべきであり、挑発的な行動を中断しなければならない」とし、「我々には北朝鮮と非常に多様なチャンネルがある。このようなチャンネルを活用し、危機的な局面を解決する」と明らかにした。
朴大統領のロシア訪問をきっかけに、両国政府は極東開発を中心とした経済協力も強化していく方針だ。朴大統領は東方経済フォーラムに先立ち出席した「韓ロビジネス・ダイアローグ」での祝辞で「韓国とユーラシア経済連合(EAEU)間の自由貿易協定(FTA)の共同研究が、自由貿易協定締結に向けた本格的な協議へと発展することを期待する」と述べた。2015年1月、ロシア主導で発足したユーラシア経済連合は、ロシア・カザフスタン・ベラルーシ・アルメニアの5カ国の経済共同体であり、総人口1億8000万人、合計国内総生産(GDP)は1兆6000億ドルにのぼる。朴大統領は「韓国とユーラシア経済連合が、人、物資、資本が自由に交流する制度的枠組みを準備できれば、両国の経済協力の新たな場が開かれるだろう」と述べた。朴大統領はロシアのことわざ「すべての野菜には旬がある」や、ロシアの文豪アントン・チェーホフの言葉「知識とは行動に移してこそ価値がある」などを引用し、両国の経済協力の必要性を重ねて強調した。
ウラジオストク/チェ・ヘジョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
韓国語原文入力:2016-09-04 14:29