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「朴大統領の建国節発言は独立運動と憲法の精神の冒涜」歴史学界長老らが批判

登録:2016-08-23 01:08 修正:2016-08-23 07:11
歴史教科書国定化、韓日政府の慰安婦問題合意などを懸念
淑明女子大のイ・マンヨル名誉教授など歴史学者の長老18人と歴史学会(19学会)などが22日、ソウル中区プレスセンターで記者会見を開き朴大統領の建国節発言に関連し「危機の大韓民国、現時局を見る歴史学界の立場」を明らかにしている=キム・ボンギュ先任記者 //ハンギョレ新聞社

 8・15光復節の祝辞で「光復71周年であり建国68周年」と述べた朴槿恵(パク・クネ)大統領の発言に対して、歴史学界の長老らや歴史学会が「独立運動と憲法の精神に対する冒涜だ」と批判した。

 淑明女子大学のイ・マンヨル名誉教授らの歴史学者の長老18人と歴史学会(19学会)などは22日、ソウル市中区(チュング)プレスセンターで「危機の大韓民国、現時局を見る歴史学界の立場」という主題で記者会見を開き、このように述べた。この日は1910年の韓日併合条約署名から106年目を迎える日だ。

 長老の学者らは声明で、建国節を制定しようとする動きは親日派を建国の主役へと変えようとする「歴史の洗浄」だと主張した。彼らは「建国節制定の論理どおりであれば、1945年8月15日以降3年間で建国運動に参加した親日派は建国功労者となり、一生を独立運動に捧げ、解放後単独政府に反対し政府樹立に参加しなかった人たちは反国家事犯になる」と指摘した。また「憲法に明示された臨時政府の法の正統性と先達の独立運動を否定し、民族反逆者である親日派を建国の主役に置き換えようとするのが建国節主張の本質」と主張した。

 長老の学者らは、朴大統領の退歩的な歴史認識により歴史教科書の国定化、韓日政府の日本軍慰安婦合意、日本の自衛隊創設記念行事の政府関係者出席、東アジアの緊張を呼び起こした高高度防衛ミサイル(THHAD)配備などの事態が起こっていると懸念した。彼らは「日本の要求に従い、今年新しく発行された小学6年生の社会科教科書では『慰安婦』という単語が削除された。私たちは朴正熙(パク・チョンヒ)大統領が1965年の韓日協定で日本からいくらかの経済協力資金を受けた代価として対日請求権を放棄したために、植民地支配に対する追及が源泉封鎖された誤った歴史をはっきりと覚えている」と訴えた。長老の学者らは「現在の情勢は約100年前に国家の存亡が脅かされていた時代と類似した深刻な危機だと思われる」とし、「親日、独裁、分断、冷戦に突き進む現在の航路を、自主独立、民主、人権、平和統一に向けた航路に変えなければならない」と主張した。

キム・ミヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2016-08-22 13:47

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/757794.html  訳M.C

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