光復軍出身で元老独立有功者の愛国志士、キム・ヨングァン氏(92)が、朴槿恵(パククネ)大統領の面前で「8月15日を建国節にしようという主張は歴史の歪曲」と直言した。
朴大統領は光復節を控えた12日、独立有功者とその家族を大統領府に招請して昼食会を行った。参席者を代表して挨拶に立ったキム氏は「大統領が関心を持って下さればと思う事案」として、建国節論議を取り上げた。キム氏は「(建国節の主張は)憲法に背くもので、実証的事実とも符合しない歴史歪曲であり、歴史の断絶を招くだけ」と強く批判した。
これまで保守陣営の一部では、8月15日の光復(解放)節を「建国節」と呼ぼうと主張してきた。1948年8月15日の政府樹立を「大韓民国建国」と見るこうした主張は、日帝強制占領期間に樹立された大韓民国臨時政府の意味を蔑視するもので「臨時政府の法の正統」を明示した憲法に背くのみならず、独立運動と大韓民国政府樹立の“連結輪”を断ち切り、親日附逆(反民族的親日)派の復権を図るものという批判が提起されてきた。朴大統領は昨年、光復節70周年祝辞で「今日は光復70周年であり建国67周年をむかえる歴史的な日」として、建国節主張を後押しした。
これに対しキム氏は「大韓民国は1919年4月11日に中国の上海で誕生したことは歴史的に厳然たる事実」とし「なぜ私たち自らが歴史を歪曲して独立闘争を過小評価し、国難時に国を取り戻そうと闘争した臨時政府の歴史的意義を蔑もうとするのか理解できない」と明らかにした。
続いて朴大統領が挨拶をしたが、キム氏の「要請」には別に答えなかった。一方で、朴大統領は「国を守るための最小限の防衛手段のTHAAD(<サード>高高度防衛ミサイル)配備に対して様々なデマが乱舞し、一部では混乱を煽ることもある」とし、THAAD配備に反対する野党勢力を繰り返し攻撃した。