現代自動車に続き韓国GMの社内協力業者所属労働者にも、裁判所が「元請け企業の正社員」であると最終判断した。
大法院(最高裁)1部(主審イ・インボク大法院判事)は10日、韓国GMの昌原(チャンウォン)工場で非正規労働者として働いていたカン氏(44)ら5人が、元請けの韓国GMの正規勤労者と認定されることを求め韓国GMを相手に起こした勤労者地位確認訴訟で、「審理不続行」として原告勝訴判決を下した。審理不続行とは、上告の対象ではないと判断し大法院が本案を審理せずに上告を棄却する制度をいう。現代自動車社内下請け労働者のチェ・ビョンスン氏が2010年7月に大法院で正社員判定を受けた後、製造業の社内下請けは正社員という判決が相次いでいるため、大法院が「審理不続行」判決を下したと見られる。
カン氏らは韓国GMと請負契約を結んだ社内協力業者に1996~2003年に非正社員として入り、現在まで韓国GM昌原工場で韓国GMの正社員と共に部品包装、資材補給などの仕事をしている。カン氏らは2013年5月、韓国GMを相手に勤労者地位確認訴訟を提起した。昌原地方裁判所は2014年12月、「原告は協力業者に雇用された後に韓国GMの作業現場に派遣され、韓国GMから直接指揮命令を受ける勤労者派遣関係にあったと見ざるをえない」として「韓国GMの勤労者の地位にあることを確認する」と明らかにした。現代自動車などの社内下請け労働者同様、「不法派遣」に該当するということだ。使用者側はこれに従わなかったが、控訴審に続き大法院も韓国GMの主張を受け入れなかった。
カン氏らが勝訴した後、韓国GMの昌原、富平(プピョン)、群山(クンサン)工場の社内下請け業者に所属する労働者78人が同様の2次訴訟を仁川地裁に提起し、訴訟は現在進行中だ。