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韓国人権委職員らの基金で低賃金人権活動家の休息を支援

登録:2016-05-05 23:36 修正:2016-05-06 07:24
人権委84人が「十匙一反」
2010年、青少年人権活動家たちが 「アリババ」(「バイト生の権利、今すぐ、ここで」の意味。 韓国語でアルバクォルリ、パロチグム、パロヨギの頭文字を取ったもの)キャンペーンを展開し、最低賃金の引き上げを要求している=青少年労働人権ネットワーク提供//ハンギョレ新聞社

 国家人権委員会(人権委)の職員が毎月一定額の基金を集めて人権活動家の休息活動の支援に乗り出した。

 人権財団「人」の関係者は5日、人権委職員たちの参加で人権活動家再充電プロジェクト「ちょっと休んで」基金を作り、人権活動家1人当り最大100万ウォン(約9万3千円)の資金支援に乗り出すことにしたと明らかにした。

 国家人権委員会のユク・ソンチョル調査総括課チーム長が昨年「人権活動家10人のうち4人の月基本給が100万ウォンにも満たない現実」を扱った記事(ハンギョレ4月29日付)に接したことが契機になった。 同じ年に民間の独立人権センター「人権財団・人」が出した報告書「人権活動家活動費処遇および生活実態研究」には、人権活動家が再充電のための安息年(有給の休職)と休暇期間中の経費支援など、休息と再充電のための支援策が必要だと言う願いが記されていた。

 低賃金に苦しんでいる活動家が、生計を維持するために別の仕事を併行したり、疲れた活動家がずっと現場を離れることになれば人権活動の環境自体が劣悪にならざるをえないと判断したユク・チーム長は、その年の12月に意を共にする人権委職員20人余りと共に「人権活動家の休息基金を集めてみよう」という文を人権委内部のホームページに上げた。あっという間に64人が参加を名乗り出た。

 人権委の職員84人は、人権委が企画し10人の漫画家が参加して作った本『十匙一反』から取って「十匙一反」という基金の募金口座を作り、今年3月から毎月5000ウォンから3万ウォンまでの定期寄付を始めた。 人権委職員のこのような意に賛同した人権財団「人」も「365基金」の一部を加えて運営を引き受けることになり、「ちょっと休んで」という名前の基金が作られた。 一般人も後援に参加することができる。 このようにして集まった基金は、人権財団「人」のホームページを通じて支援を申請した人権活動家に支給される予定だ。

 基金の運営を担当している人権財団「人」のチョン・ミンソク募金企画チーム長は「365基金と十匙一反の基金を併せて、1人当り最大100万ウォンを支援することができるようになり、休暇費用やボーナスを得られなくなり休息を放棄していた人権活動家が、休息できる道が開かれることになった」として「多くの後援者が小額で参加しても、人権基金の設立が可能ということを証明した事例」と話した。

パク・スジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/rights/742682.html 韓国語原文入力:2016-05-05 19:38
訳J.S(1185字)

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