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ロッテ創業者、グループ母体のロッテ製菓からも退陣

登録:2016-03-08 08:49 修正:2016-03-08 11:23
辛格浩ロッテグループ総括会長//ハンギョレ新聞社

49年ぶりに取締役から退くことに
ロッテ「高齢理由で再任せず」
空席に次男の辛東彬会長側近
残り5社の取締役も辞任することに
辛東彬会長体制固めに動き出す

 辛格浩(<シンギョクホ>重光武雄)ロッテグループ総括会長が、韓国ロッテグループの母体となるロッテ製菓取締役を49年ぶりに引退する。20歳の時に手ぶらで日本に渡り、韓日両国にロッテ帝国を建設した創業者の退場が公式に始まった。

 ロッテ製菓は今月25日の定期株主総会で、辛東彬(<シンドンビン>重光昭夫)ロッテグループ会長とキム・ヨンス・ロッテ製菓代表を社内取締役に再任し、ファン・ガクギュ・ロッテグループ政策本部運営室長(社長)とミン・ヨンキ・ロッテ製菓乾果営業本部長を新たな取締役に選任する案件を上程する予定だと、7日に公示した。しかし、今月で任期が満了する辛格浩総括会長の再任については言及せず、任期満了とともに取締役を退かせることを公式化させた。これと関連してロッテ製菓は「辛格浩総括会長の代わりにファン・ガクギュ社長が新たに選任された。辛総括会長は、高齢により正常な経営活動が難しいと判断し再選任されなかった」と説明した。

 辛総括会長は、韓国ロッテグループの持ち株会社となるホテルロッテの代表取締役を今月末に辞めることになるのに続き、在職中の全ての系列会社の取締役から相次いで辞任することになるものとみられる。辛総括会長は今月21日と28日に任期が満了するロッテ製菓やホテルロッテの他にも、ロッテショッピング、釜山(プサン)ロッテホテル、ロッテ建設、ロッテ・ジャイアンツ、ロッテアルミの7系列会社の取締役を務めている。ロッテグループ関係者は「各系列会社が判断することだが、辛総括会長の任期が満了すれば再任しないと聞いている」と伝えた。

 特にロッテ製菓は、日本で事業に成功した辛総括会長が1967年4月に韓国に進出して設立した初めての会社で、86系列会社を持つ韓国ロッテグループの母胎としての象徴性がある。またロッテ七星(チルソン)、ロッテフード、ロッテリアなど系列会社の持株を多く保有しており、グループ内の中間持株会社のような地位を占める。辛総括会長が会社設立後49年間維持した取締役の座から退くことの意味は決して小さくない。

 しかも、辛総括会長の取締役の座を辛東彬会長の最側近とされるファン・ガクギュ社長が受け継ぐことになった。ファン社長は1990年に辛東彬会長が湖南石油化学(現ロッテケミカル)常務としてロッテグループの経営に本格的に参入した時から、申会長を補佐してきた。

 今回の公示は、日本ロッテホールディングス臨時株主総会で、辛東彬会長が兄の辛東主(<シンドンジュ>重光宏之)前副会長を相手に圧勝を収めた翌日に出された。これに先立ちロッテグループは、ロッテホールディングスの株主総会で、辛東主前副会長が提案した辛東彬会長解任案などがいずれも否決された直後、報道資料を通じ「ロッテグループの経営権紛争は事実上終結」と宣言していた。今年1月、辛東彬会長がロッテホールディングスの筆頭株主の光潤社に対し、辛東主前副会長を代表に選任した決議は無効とする内容の訴訟を日本の裁判所に出した事実が伝えられたのも、同日のことだった。辛東彬会長が経営権紛争に終止符を打つ決断を下したと分析される。

 一方、ロッテ製菓は、今週の株主総会で株式額面価格を5000ウォン(472円)から500ウォン(47円)に分割する案件も提出する予定だ。ロッテ製菓株式は1株当たりの価格が242万5000ウォン(約22万9千円、7日の終値基準)に上る“皇帝株”。額面分割を通じ取引を活性化しようとするものとみられる。

ユ・シンジェ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-03-07 22:00

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/733818.html 訳Y.B

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