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暴言・セクハラに不満も言えず…秘書たちが組合を作った

登録:2016-01-18 00:38 修正:2016-01-18 08:20
秘書にも組合を //ハンギョレ新聞社

 昨年夏「みんなの経営」というモバイルゲームが身体のサイズとともに露出の激しい服を着たキャラクターで女性秘書を表現して物議をかもした。 結局、開発業者は関連内容を修正すると明らかにしたが、中堅企業で秘書として仕事をしているキム・ヒソンさん(仮名・29)は「これが秘書に対する一般的認識のようだ」と話した。 キムさんは「他の社員とは別に(自分たちの会社では)秘書室の女子社員だけに常にスカートを着なければならないという服装規定がある」として「なぜ秘書業務とは全く関係ない服装規定があるのか理解できない」と話した。 役員室に来る訪問客は「スカートが長すぎるでではないか。それでは(役員が)仕事のしがいがあるか」など、不快な冗談を言ったりもする。 キム氏は「不快に思っても不愉快な顔をすることさえできない」と悔しがった。

 ある大企業の系列会社で秘書として働くオ・ミナさん(仮名・24)は、過度に「個人的な指示」をする上司のために苦労していた。 上司は最近大学に合格した息子の海外旅行日程表を組めとオさんに指示した。 オさんは「息子の日程表を組むために30ページのプレゼン資料を数回作った。 こんな仕事をするために秘書になったのかと嫌になる」と話した。 上司が引っ越しする時は、引越しを手伝い、子供が結婚する時には結婚準備をするのが日常茶飯事だというのがオさんの話だ。 彼女は「それは会社の仕事ではないと言いたくても、訴えるところさえないことが一番辛い」と話した。

会社訪問者・通話者の暴言は日常茶飯
「スカートはかなければならない」服装規定に
容貌に関する冗談にも不快な顔すらできない

非正社員が多く労組の保護も受けられない
処遇改善のために専門秘書協会を設ける
モンゴル食品会長に抗議書簡が第一歩

 専門秘書たちが自分たちの劣悪な処遇を変えるために“組合”を作った。 キムさんやオさんをはじめ元・現職の秘書80人は先月、職能組合形態で秘書の集いである「専門秘書協会」を発足させた。 ノ・ギョンウン専門秘書協会初代会長は「今まで秘書が不条理な現実に置かれていても集団的な声を上げる通路がなかった」として「今後は秘書が専門職業人として正当な待遇を受けられるよう求心点の役割をする計画」と話した。

 専門秘書たちは全国に10万人程度いると推算される秘書職の大多数が非正社員なので、人事チームや労組の保護を受けられずにいると言う。 韓国フェローシップセンターが発表した資料によれば、昨年10月1カ月間の秘書採用の76.1%が派遣職や契約職のような非正社員形態だった。 協会は随行運転主に日常的に暴行していたモンゴル食品会長に抗議書簡を送ったのに続き、来週からは企業が正社員秘書を採用すれば、協会次元で該当業者に秘書専門教育を提供するなど正社員秘書の採用を奨励するキャンペーンを行う計画だ。

 秘書に対する歪んだ認識を変えることも協会が掲げる重要な課題だ。 ある中堅企業で正社員秘書として働くチョ・ウンギョンさん(仮名・30)は「秘書は電話を受けて、茶をいれる人くらいに認識されているが、実際に秘書がする仕事は多様で重要だ」と話す。 彼女は「経営陣の目や耳、手や足になって経営全般に肯定的な影響を及ぼすのが秘書の役割だ。 だが、人々は単に秘書だという理由で初対面から乱暴な言い方をするなどしてもかまわない人と考えているようだ」として「協会の活動により秘書に対する認識が変わることを期待する」と話した。

ホ・スン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/726614.html 韓国語原文入力:2016-01-17 21:11
訳J.S(1592字)

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