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『監獄からの思索』著者の申栄福教授死去

登録:2016-01-15 23:39 修正:2016-01-16 07:28
「統一革命党」事件で無期懲役 
20年以上服役し民主化後に釈放
申栄福聖公会大客員教授 =カン・ジェフン先任記者//ハンギョレ新聞社

 申栄福(シンヨンボク)聖公会大客員教授が15日午後10時10分頃亡くなった。享年75。

 申教授は2014年、稀少皮膚癌の診断を受け闘病生活をしてきたが、癌が他の臓器に転移して亡くなった。

 経済学者として活動してきた申教授は、ソウル大経済学科・大学院を卒業し陸軍士官学校で経済学教官として服務していたが、朴正煕(パクチョンヒ)軍事独裁政権時期の1968年いわゆる「統一革命党」事件に関わって無期懲役刑を宣告された。 20年20日にわたり服役した申教授は、民主化以後の1988年に光復節特別仮釈放で出所した。

 申教授は1989年から聖公会大で講義をし、20年を超える監獄生活の中で書いた書信・逸話などをまとめた『監獄からの思索』を1990年に出版し多くの読者から愛された。 その他に『木よ、木よ』『共に立つ森1・2』 『講義-私の東洋古典読法』 『初めてのように』 『辺境を訪ねて』などの本を残した。

 2006年に聖公会大を定年退職した申教授は、客員教授として講義を続けてきたが、癌の診断を受け2014年冬学期を最後に教壇から降りた。

 葬儀は聖公会大学葬で行われ、遺族には夫人のユ・ヨンスンさん(68)と子息のチヨン氏(26)がいる。

キム・ソンファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/726460.html 韓国語原文入力:2016-01-15 23:08
訳J.S(707字)

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