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韓中国防部ホットライン開通 慰安婦妥結による韓日接近を牽制か

登録:2016-01-04 07:33 修正:2016-01-04 09:18
ハン・ミング長官が常万全・国防相と初めて通話
ハン・ミング国防部長官(右)と常万全・中国国防相が昨年2月4日、ソウルの国防部で開かれた韓中国防相会談で握手をしながら記念撮影をしている。両国は会談でホットライン早期設置などに合意した//ハンギョレ新聞社

 韓中の国防部間ホットラインが昨年12月31日に開通した。国防部は同日に出した資料で「ハン・ミング国防部長官が今日、常万全・中国国防相と国防部間直通電話開設を記念して初めて通話をした」と明らかにした。今回の直通電話開通は韓国が2011年に初めて提案して5年ぶりに実現し、米国と日本に続き3番目の国防部間開設となる。

 今回の直通電話開通は、最近の韓日間の慰安婦交渉妥結を機に韓中間の“歴史連帯”に隙間が生じ、韓日安保協力が強化される雰囲気の中でされているため注目される。中国と日本の間でバランスを取ろうとする韓国の意図と、韓国の日本接近を警戒する中国の利害関係が合致したのではないかと分析される。

 韓国は2011年1月、韓中国防政策実務会議で中国に国防部間直通電話設置を提案した。中国は当初、北朝鮮の反発などを意識して直通電話開設の提案に留保の姿勢を示した。しかし韓中は、昨年7月の朴槿恵(パク・クネ)大統領と習近平・中国国家主席の首脳会談で直通電話の早期開設に合意し、同月に行われた韓中国防戦略対話で了解覚書を締結した。韓中は去年2月の国防相会談でも直通電話早期設置に合意した後、実務作業を進めてきた。

 ハン・ミング長官はこの日の初の通話で「今回設置された電話は両国国防当局間の相互信頼と協力で成し遂げた意味のある成果」とし「今後、安保問題に関する両国間の緊密な協力と疎通のために活用されることを期待する」と述べた。常万全・国防相はこれに対し「今回の直通電話開通は中国が韓中関係と両国軍関係を高度に重視していることを示している」と述べたと国防部が伝えた。国防部は「今回の直通電話開設は周辺国との戦略的疎通を強化し、朝鮮半島および地域内の多様な安保状況で緊密に共助できる仕組みを用意したということに意味がある」として「高位級間の戦略的疎通強化のための仕組みとして積極的に活用していく計画」と明らかにした。

パク・ビョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-12-31 20:56

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/724320.html 訳Y.B

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