韓国教授新聞が選んだ2015年の四字熟語は「昏庸無道」だ。 愚かで無能な君主を示す昏君と庸君をつなげた「昏庸」と、世の中が闇に包まれ正常でないことを表す『論語』の「天下無道」の「無道」を加えた表現だ。 教授新聞は「今年の四字熟語の5つの候補について教授886人を対象にアンケート調査を実施した結果、524人(59.2%)が『昏庸無道』を選んだ」と20日報道した。
昏庸無道を推薦したイ・スンファン高麗大教授(哲学)は「年初MERS(中東呼吸器症候群)事態で世論が荒れたが、政府はこれを統制できず無能をさらした。 中盤には与党の院内代表に対する大統領府の辞退圧力で、三権分立と議会主義原則が大きく毀損され、後半期には歴史教科書国定化論議で国力の浪費がもたらされた」と明らかにした。
昏庸無道に次いで127人(14.3%)の教授が「似是而非」を選択した。 「見かけは良いが実際にはそうでない」という意味だ。 この四字熟語を推薦したソク・キルアム金剛大教授(仏教学)は「歴史教科書国定化をはじめとする最近の政府の政策を見れば、国民のためとか、公正で客観的と言っているが、実際には根拠を歪曲したり事実をねつ造して正当性を広報するケースが大部分だ。 だが、このような試みにもかかわらず、国民はそうではないことをすでに知っている」と説明した。
残りの候補熟語では13.6%が「竭沢而漁」(池の水を全て汲み出して魚を捉える)を選択した。 次いで「危如累卵」(卵を積みあげたような危うい様子)が6.5%の支持を、「刻舟求剣」(判断力が鈍く融通性がなく世の中に暗く愚かだ)が6.4%の支持をそれぞれ得た。
5つの候補四字熟語は全て韓国社会が政治・経済・社会の様々な領域で正しい道を見つけられずにいることを強く批判している。 とりわけ愚かで無能な君主を意味する「昏庸」が今年の四字熟語に選ばれたことは、韓国社会の闇と混乱の根本に朴槿恵大統領がいることを示している。 質問に答えたある教授は「大統領は国家を私有化し、与党はこれに屈従している。 すべての国家組織と私組織が個人の利益ばかりを追求している」と嘆いたと教授新聞は伝えた。