登録 : 2015.12.17 00:55 修正 : 2015.12.17 05:29

「覚えていない」「船長のせい」で終わったセウォル号聴聞会 
海警など、対応失敗の責任を認めず 
捜査・起訴権を持たない特別調査委員会の限界 
救助にかかわった人数の水増しなど確認の成果

2014年5月4日、朴槿恵大統領が全羅南道珍島海上でセウォル号事故の行方不明者の遺体を引き上げている海洋警察を励ましている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社
 4・16セウォル号事故特別調査委員会(特調委)が3日間実施した聴聞会が16日、特別な成果もなく終わった。海洋警察指揮部をはじめとする政府関係者は、事故に対する初期対応の失敗について、最後まで謝罪しなかった。特調委の活動に対する政府の圧力の中で、与党推薦委員の欠席などで“半分の聴聞会”にとどまったと指摘されている。

 セウォル号特調委は今月14日から3日間の日程で聴聞会を開き、初期対応の適切性と救助の失敗の原因などを集中的に取り上げた。 16日に開かれ聴聞会では、事故翌日、大統領府とイ・ジュヨン元海洋水産部長官が、実際の調査や救助に投入された人員が8人だったという事実を知りながら、キム・ソクギュン元海洋警察庁長が行方不明者の家族に「潜水士約500人が投入された」と水増しした情報を発表したことを訂正せず、黙認したという事実が確認された。イ・ホジュン特調委員が公開した録音記録によると、海洋警察は昨年4月17日午前7時8分と51分に行われた大統領府との2回の通話で「海上警察潜水スタッフが8人投入された」と報告しており、この内容は海洋水産部の状況室にも伝えられた。この日、証人として出席したイ元長官はこれについて報告を受けたと認めた。ところが、キム元庁長は、朴槿恵(パク・クネ)大統領が当日の午後、珍島(チンド)体育館を訪問し、行方不明者の家族に会った際、「潜水士が500人投入された」と話したが、同席していたイ元長官もこれを訂正しなかった。イ元長官は救助スタッフの規模を水増ししたことについて、「間違ったことであり、最終的な責任は私にある」と述べた。

 キム元庁長など聴聞会に証人として出席した海洋警察の主要指揮部のほとんどは、「覚えていない」と言い張ったり、「慌てたあまり正しく対処できなかった」、「救助について最も大きな責任がある人は船長だ」という趣旨の発言を繰り返した。真相究明より、政府関係者の無能と無責任を再確認するのにとどまったのだ。遺族に謝罪したのは、むしろ自発的に救助活動に乗り出した民間潜水士たちの方だった。16日、遺体の引き上げ過程について証言するために聴聞会に出席した民間潜水士のチョン・グァングン氏は「(犠牲者たちを)最後の一人まで引き上げると約束したのに、それができなくて、申し訳ない」と涙声で話した。チョン氏は「事故翌日に、現場に到着したが、海警は何の協調もせず、7月には一方的に撤退を指示した」と主張した。

 セウォル号の聴聞会で真相究明が不十分になることは、特調委発足当時から予見されていた。発足当時、特調委(の権限)から捜査権と起訴権が外され、その後も施行令や予算の問題などで政府と対立が絶えなかったため、特調委が実質的な調査を行う時間があまりなかったからだ。特調委員たちは、検察の捜査、裁判と監査院の監査記録などをもとに聴聞会を進めざるを得ず、新しい事実の解明には限界を見せた。特にイ・ホン副委員長など、与党推薦の特調委員5人は「大統領の7時間の行跡に対する調査」などに問題があるとして、最初から聴聞会に参加しなかった。

 このような限界の中でも聴聞会では、事故当時海上警察の公衆無線網の録音記録に2つのバージョンがあるという点と、「退船を命令した」という“嘘”の内容が含まれていたというキム・ギョンイル123艇長のインタビューが、海警の指揮ラインにより組織的に準備され、進められたという点など、新しい疑惑と争点が浮かび上がった。特調委側は聴聞会で明らかになったような新しい争点をもとに、今後本格的な調査に乗り出す計画だ。しかし、真相調査の実務責任者である真相究明局長が、大統領府の任命が見怒られて空席状態であり、特調委の活動期限についても、議論が続いている。

パク・テウ、キム・ミヒャン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-12-16 19:39

http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/722189.html訳H.J

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