登録 : 2015.12.15 09:15 修正 : 2015.12.15 11:44

14日午前、4・16セウォル号惨事特別調査委員会聴聞会が開かれたソウルYWCAで、イ・ソクテ委員長(左)をはじめ出席者が犠牲者を追慕する黙祷を捧げている=キムソングヮン記者//ハンギョレ新聞社

具体的な救助指示をしなかった理由を尋ねると
海洋警察担当官「報告書作成が急がれ」
救助失敗した123艇長「残念だ」

証人のキム・スヒョン西海海洋警察庁長
高血圧を訴え1時間で退席
激怒した生存者が自傷の試み

 「海洋警察はマニュアル通りにしたというけど、マニュアルの内容など私には知りようがありません。沈没状況であるなら、海洋警察は乗船して救助する義務が(マニュアルに)あるのかないのか…。その日は一人も船に乗り込みませんでした」

 セウォル号事故生存者で貨物トラック運転手のチェ・ジェヨン氏は、14日開かれた4・16セウォル号惨事特別調査委員会(特調委)の聴聞会に参考人として出席し、涙声で証言した。事故で火傷を負い今も治療中だというチェ氏は「海洋警察には船尾にいた生徒たちを助ける時間的余裕が十分にあった」、「(現場に到着した)123艇が船首にいた乗務員だけを助けたことを思うと、今も胸が痛む」と語った。

 セウォル号特調委が14日、ソウルのYWCA講堂で3日間の日程の聴聞会を開始させた。セウォル号沈没の惨事から1年8カ月、特別法制定後の特調委の構成と予算問題などで1年あまり漂流した末、ようやく踏み出せた第一歩だった。真相究明を心から望む遺族や被害者、取材陣であふれた同日の聴聞会場は、キム・ソクキュン海洋警察庁長(以下、当時の職責)など証人たちの相次ぐ“責任回避”発言に怒りと嘆きの声が絶えなかった。ある生存被害者が憤懣やる方なく自傷を試みることまで起きた。

 特調委委員らは同日、事件当時、海洋警察などがセウォル号と直接交信を試みず、現場に到着した海洋警察123艇が乗客たちに退船命令をしなかった理由、直接船内に進入しなかった理由などを集中的に追及した。海洋警察関係者らはこれに対し、船長のイ・ジュンソク船長はじめセウォル号の乗務員たちに救助の責任を転嫁したり、「私は最善を尽くした」などという発言をした。ユ・ヨンシク西海地方海洋警察庁状況担当官は「船長はエリートのはずだが、これほど無知だとは知らなかった」、「事故が起きれば80%は船で自衛措置をとり、残り20%は救助機関ですべき」という発言が代表的だ。イ・チュンジェ海洋警察警備安全局長も「船長が初期退船命令を下していたら(人命を)もっと救えたはず」と話した。またチョ・ヒョンゴン木浦(モクポ)海洋警察署状況担当官は、状況室から海洋警察123艇に対し具体的な指示を下さなかった理由を問われ、「状況の伝達に向けた報告書作成が急がれ、具体的な指示をできなかった」と発言すると、傍聴席から怒号が飛び交った。地域救助本部長だったキム・ムンホン木浦海洋警察署長は「事故内容を伝えられた直後に状況室に処置内容を指示したが、具体的にどう履行すべきかまで確認しなかった」と語った。

 退船命令を出さず、船内への進入を図らずに被害を大きくした疑い(業務上過失致死)で裁判所で懲役3年を言い渡されたキム・ギョンイル123艇長は同日、囚人服姿で聴聞会場に現れ、責任を追及されると「当時はそうできなかった。 残念だ」という言葉ばかり繰り返した。キム艇長は事故翌日「退船放送をした」と虚偽の記者会見をしたが、この日も嘘の陳述をするよう指示した人物が誰かについては「覚えていない」と口を固く閉ざした。また123艇乗務員だったパク・サンウク警長は「船が傾いている状況で、船尾にいる生徒たちに下に(船の外に)出なさいと言ったが、生徒たちは幼かったためか下がろうとしなかった」と話し遺族たちから強く抗議された。

 証人たちの責任逃れ発言が続くと、事故生存被害者のキム・ドンス氏が「これじゃあダメだ」と鋭い物体で自傷を試み、胸部に傷を負う一幕もあった。セウォル号事故関連の「義傷者」に指定されたキム氏は、事故によるトラウマを訴え続けてきた。同日の聴聞会中頃、「この嘘つきども!お前らと一生、ここで一緒に生きていかなくてはならんのか」と言って自傷を試みた。隣にいたキム氏の夫人も、キム氏の行動直後に倒れ、一緒に病院に移送された。聴聞会で最後に発言の機会を得たユ・ギョングン4・16家族協議会執行委員長は「今日出席した証人たちは惨事の責任をセウォル号の船長や船員らに転嫁させることに汲々とし、見え透いた嘘をついた」、「証人が偽証をしていないか特別調査委員らはよく調べてほしい」と話した。

 この日の聴聞会は全調査委員17人のうち「大統領の行動の調査」に反発して辞任意思を明らかにしたイ・ホン特調委副委員長など、与党推薦委員5人全員が欠席した中で開かれた。また証人として出席したキム・スヒョン西海地方海洋警察庁長は同日午後、証人席について1時間後に高血圧の症状を訴え、聴聞会場を抜け出した。

 昨年5月、高陽(コヤン)バスターミナルの火災で夫が火傷を負ったソン・ウンヨン氏が同日の聴聞会場でした話は、遺族の気持ちを代弁するかのようだった。「小さな傷でも日常生活に支障があるのに、こんな傷を負わされ、どうやって忘れることなどできるのか、うんざりするなどと言えるのか、とても理解できない」

パク・テウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-12-15 06:09

http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/721875.html訳Y.B

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