登録 : 2015.11.18 03:03 修正 : 2015.11.18 08:35

2015年ハンギョレ・釜山国際シンポジウム講演者に聞く(3) 
トニー・南宮UCバークレー韓国学研究所創立副所長 

トニー・南宮UCバークレー韓国学研究所創立副所長=イ・ヨンイン特派員//ハンギョレ新聞社
 北朝鮮と米国の関係は、2012年の「2・29合意」が失敗に帰った後、意味のある接触に繋がっていない。交渉の前提条件として先に核放棄を求める米国と、これを受け入れられない北朝鮮の立場は平行線をたどっている。その間、朝鮮半島周辺情勢は米中間の覇権競争の加熱と日米同盟の強化などにより複雑に絡み合っている。

 18日に開幕する「ハンギョレ・釜山(プサン)国際シンポジウム」の問題提起と討論者として参加しているトニー南宮(ナムグン)・米国UCバークレー韓国学研究所創立副所長は、ハンギョレとのインタビューで、「韓国が中国と米国を説得し、北朝鮮と関係改善できるようにすべきだ」とし「今が適期であり、外交ではタイミングがすべてだ」と強調した。南宮博士は、1994年のカーター元米国大統領の訪朝、2010年に米国の女性記者の釈放など、韓国と北朝鮮、米国の間で重要な仲介の役割を果たしてきた。インタビューは今月6日(現地時間)、ニュージャージー州のあるホテルで行われた。

北朝鮮、ブッシュ政権で政策を覆される経験 
平和条約へのアプローチを模索し始め 
「韓国を通じた米国と繋がり」を受け入れる兆し 

朝鮮半島の平和のために「ツー・コリア」認めるべき 
今が韓国が積極的な役割を果たす“タイミング”

- 問題提起の発表文で、北朝鮮が朝米関係の改善よりも、南北関係の改善に焦点をあわせているとしたが、その理由は何か。

 「ジョージ・ブッシュ政権のいわゆる『ABC』(anything but Clinton=クリントン政権の政策は何も引き継がない)以降始まった。北朝鮮外務省はその時、米国政府が信頼できる交渉相手ではないという事実を悟った。米国の政治システムは、選挙を通じて従来の権力が退き他の党の権力を握ると、すべてが変わるからだ。

 また、米国議会の雰囲気が数年の間、遠くは1990年代まで遡ると、北朝鮮に好意的ではなかった。北朝鮮は共和党がいかに簡単にクリントン政権の政策を覆すのかを目撃した。それ以降、北朝鮮は平和条約問題にどのようにアクセスするのかについて模索し始めた。これまでと異なる点があるとしたら、ジョージ・ブッシュ政権時代には、ワシントンに来るためには、韓国を通過しなければならないという韓米の要求を北朝鮮が拒否した。しかし、北朝鮮は現在、ワシントンに到達するためには、韓国を通過しなければならないかもしれないと思っている。金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記が政権を握ってから、そのような方針が急速に浮上し始めた」

- 米国の強硬な対北朝鮮政策も、北朝鮮の政策転換のきっかけになったと考えるか。

 「米国は、長期的かつ恒久的な解決策にまったく興味がない。米国の主な関心事は、北朝鮮の非核化だったが、平和条約や関係正常化、いわゆる敵対政策の終息など、もっと広い観点で非核化を捉えることではなかった。したがって、自然に北朝鮮の関心は南に向けられた」

- 米国側は、北朝鮮に信頼できない交渉チャンネルがない不平を言う。

 「面白い話だ。米国務省が会話をしようと働きかけても、北朝鮮が回答を拒否しているという意味だろう。米国も根本的に(北朝鮮が先に非核化すべきだという)立場を変えていないし、北朝鮮も従来の立場を変えずにいる状況だ」

- 日米新同盟、直接的には、日本の集団的自衛権の強化が今後の朝鮮半島情勢にどのような影響を与えるか。

 「日米軍事同盟の強化は、北朝鮮に対する脅威のレベルを高めるために設計されたものであり、明らかに大きな影響を与えるものと見られる。しかし、一方では、日本が米国からもっと独立した政策を追求しようとする側面もある」

- 日本が長期的にそのような目標を持っていると考えるのか?

 「もちろんだ」

- 中国の台頭により世界秩序がG2で再編されていく過程で、韓国がいかに朝鮮半島問題の主導権を行使できるか。

 「多くの韓国人が韓国の役割を米中間の架け橋になることだと思っている。これは非常に非現実的な考えだ。そのような役割をするよりは、韓国は北朝鮮と関連してもっと攻撃的で積極的な役割を果たさなければならない。北朝鮮システムや体制を転覆しようとするのではなく、長期的な平和共存を定着させるべきだ」

- 討論文を見ると、南北が二つの国であることを認めるべきだとしたが、その趣旨は。

 「朝鮮半島の平和をもたらす平和体制のためには、南北は事実上『ツー・コリア』政策を受け入れなければならない。これは目新しいものではない。北朝鮮も韓国を一つの主権国家とみなす動きが高まっている。また、このような動きは、1980年代後半イ・ホング元首相が考案した、和解協力と南北連合の段階を経て統一国家を目指していくという韓国側の統一政策と容易に融合できる。南北首相が署名した南北基本合意書もそうだったし、国連も二つの異なる国として認めている」

- 最後に言いたいことがあるか。

 「朴槿恵(パク・クネ)政権は後2年ほどだ。オバマ政権も任期まで約1年だ。この時点で韓国が主導権を握らなければならない。韓国が中国と米国を説得し、北朝鮮との関係改善を促すべきだ。韓国は国際社会でとても重要な発言権を持っており、人々にも良い印象を持たれている。したがって、韓国がもっと積極的な役割をしなければならず、今がそのような適期だ。外交ではタイミングがすべてだ」

ニュージャージー/イ・ヨンイン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-11-17 19:58

http://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/717857.html訳H.J

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