大統領府が、歴史教科書国定化推進のための日々の点検会議を行い、関連事項を歴史教科書国定化TFチームから報告を受けていたことを認めた。これまで大統領府は「教育部が世論を汲んで自主的に決めた」と介入説を否定してきたが、実際には国定化TFチームと緊密に協力していたことが明らかになり、大統領府主導の国定化に対する反発が一層強まるものと見られる。
大統領府高位関係者は26日、大統領府の国定化関連の日々の点検会議の有無を尋ねる問いに「教育文化首席室次元で状況を管理すると言うか…そうしたことはあったのではないかと思う。そう承知している」と答えた。大統領府教育文化首席室が国定化作業の“コントロールタワー”の役割を果たす情況を認めたことになる。
前日、新政治民主連合・韓国史教科書国定化阻止特別委委員長のト・ジョンファン議員が公開した「(韓国史教科書国定化)TF構成・運営計画(案)」によると、TFチーム状況管理チームの業務に「BH(青瓦台=大統領府)の日々点検会議支援」がある。これは大統領府で点検会議が毎日開かれ、国定化TFチームがこれに対し必要な情報を提供した可能性を示している。実際、野党が前日の午後、ソウル・大学路(テハンノ)にあるTFチーム事務室を訪ねた時、キム・クァンボク教育部企画調整室長とオ・ソクファンTF団長が大統領府への報告のため席を外した状態だったと、ト・ジョンファン議員が伝えた。大統領府関係者は、大統領府は国定化TFの存在を知っているのかとの問いに「日常的な活動だと教育部が明らかにしており、我々もそう承知している」と答えた。
大統領府が教科書国定化の本拠地となっている疑いに対し、大統領府は「所管部処は教育部」としてきた。朴槿恵(パク・クネ)大統領が昨年2月の教育部業務報告時に「育ち盛りの子供たちに歴史教育を通じて正しい国家観とバランスの取れた歴史意識を育てることは大変重要だ。政府の検定を通過した教科書に多くの事実誤謬と理念的偏向性の問題があるが、こういうことはあってはいけない」と制度改善策を要求しており、これに伴い教育部が“自らの判断”で国定化を決めたという主張だった。
イ・ビョンキ大統領秘書室長も23日、大統領秘書室に対する国会運営委員会国政監査で「歴史国定教科書は教育部が自主的に推進する事業で、大統領府が別途の指針を命令したことはない」とし「歴史国定教科書は教育部が主体となって各界各層から意見を取りまとめ自主的に結論を出した」と明らかにしていた。
しかし国定化TFチームの報告と大統領府の点検会議が毎日行われていたことが確認されたことで、大統領府と教育部が教科書国定化を緊密に協議してきた疑いはより深まった。新政治民主連合所属の国会教育文化体育観光委員会委員はこの日声明を出し、「秘密作業チームの構成や作業の内容や性格を考えれば、大統領府から直接指揮を受ける国定化推進組織と疑うほかない。業務分担に大統領府日々点検会議支援があり、秘密チームのコンピュータ画面に『09-BH(大統領府)』というフォルダがあった」として「行政予告よりずっと以前から大統領府の陣頭指揮で国定教科書推進方向が決められ秘密裏に推進されてきた」と話した。
韓国語原文入力:2015-10-27 00:12