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米国務省副長官「THAAD韓国配備は正当」

登録:2015-10-07 21:47 修正:2015-10-08 05:04
講演会で「中国だけでなく韓国ともTPP協議する用意がある」
トニー・ブリンケン米国務省副長官が9日午前、ソウル鍾路区総合ソウル庁舎別館でチョ・テヨン外交部第1次官に会って挨拶を交わしている=キム・ソングァン記者//ハンギョレ新聞社

 米国国務省の“ナンバー2”とされるトニー・ブリンケン副長官が北朝鮮核問題の解決における中国の役割を強調し、中国が北朝鮮の核問題を解決できない場合は、北朝鮮の核の脅威に対応するための高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備が正当であるという認識を示した。

 ブリンケン長官は7日、ソウル峨山政策研究院で行われた招請講演会で「最近締結された環太平パートナシップ協定(TPP)は中国を包囲しようとする枠組みではないのか」との質問に、「この協定には、環境・労働・知的財産権の保護を強化するための高い基準を設けた。このような基準を満たせるなら、中国の加入を歓迎する」とし「韓国とも初期に協議を行っており、今でも協議する用意がある」と述べた。

 ブリンケン副長官は、北朝鮮との対話に「非核化の意志を見せてほしい」という前提条件を提示し、事実上米朝対話には消極的な態度を示した。ブリンケン副長官は「北朝鮮が非核化を議論する準備ができていないとすれば、私たちも交渉できる雰囲気が整わないだけではなく、対話を開始するのも難しいだろう」と述べた。任期末のオバマ政権は、外交分野でイランとの核交渉とキューバとの国交正常化に満足し、解決困難な北朝鮮の核問題を次の政権に持ち越そうとしていると指摘されてきた。

 その代わりに、ブリンケン副長官は北朝鮮の核問題の解決を中国に押し付けようとする態度を見せた。「中国は北朝鮮のほぼ唯一の貿易相手国であり、朝中関係は他のすべての関係を超えるものだ」とし「中国が北朝鮮に影響力を発揮して意味のある対話ができるようにしてほしいというのが、明日北京訪問の重要な議論」だと述べた。

 さらに、中国が北朝鮮の核問題の解決に主導的な役割を果たせなければ、明言したわけではないが、韓国国内における米国のTHAAD配備も正当であると解釈できる趣旨の発言をした。ブリンケン副長官は「北朝鮮が挑発だけでなく、対話を拒否し、非核化の約束を拒否し続けるなら、米国と同盟国たちは、付加的な防御措置を取って自分自身を守ることになるだろう」と述べた。「THAADは攻撃ではなく防御体系だ。北朝鮮の挑発とミサイルの脅威からの防御措置をとるのは私たちの義務」であるとし、「THAADと関連しては何も決まっていない。韓国との完全な協議を通じて行われるだろう」という従来の立場を繰り返した。

キム・ジフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-10-07 20:43

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/711932.html 訳H.J

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