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韓国大統領府、「将兵特別休暇」で大企業動員し入場料割引きを要請

朴槿恵大統領が6日午後、盆唐ソウル大病院を訪問して8月4日に北朝鮮による非武装地帯(DMZ)地雷爆発で負傷したハ・ジェホン下士(21)を励ましている=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

遊園地・映画館・野球場など入場料
全経連通じて割引など協力要請
大企業は困惑しつつ“指示”履行
「大統領府の要請では拒否できない」
特別休暇発表前に要請あったとも

 秋夕(中秋節、9月27日)を控え、朴槿恵(パク・クネ)大統領が全将兵に「1泊2日特別休暇」を与える中、将兵が休暇に出たら映画館や遊園地などで楽しめるように特別割引プログラムを準備して欲しいと大統領府が主要大企業に協力要請をしていたことが確認された。突然出された事実上の“指示”とも言えるこの要請は、全国経済人連合会(全経連)を媒介にして行われ、全経連は主要企業が“自発的”に提出した特別割引内容を集め、24日頃に公式発表する予定だ。

 22日、ロッテ、CJなど企業の説明を総合すると、これら企業は最近、全経連から1泊2日特別休暇に出る将兵に遊園地、映画館、野球場、バスケットボール場入場料などを特別割引するプログラムを用意し、22日まで提出して欲しいとする協力要請を受けた。要請は公式文書でなく口頭で伝えられ、大統領府が全経連に要請し、さらに全経連が加盟企業に伝えていたことが分かった。

 特別割引対象業種に含まれたある大企業役員は「特別休暇発表前に全経連を通じ、大統領府要請として劇場割引などに対する協力要請がきた。要請がくれば聞き入れるほかないのではないか。他の会社も事情は似ているだろう」と語る。

 これに伴い、ある大企業は1泊2日休暇の将兵に映画3千ウォン(約300円)の追加割引、ポップコーン無料提供、外食50%割引プログラムを実施する方案を全経連にすでに通知した。また他の大企業は遊園地および映画館1日無料利用、コーヒー無料提供などの方案を用意した。ある大企業役員は「一時的に割引するもので軍将兵のためとの趣旨も良い。若い軍人なので潜在消費顧客を新規で形成する次元でも悪くはないと見て積極的に協力することにした」と話した。今回の特別1泊2日休暇を利用する将兵は今後も次々と出てくる予定で、少なくとも年末まで続くと予想される。

 政府に顔色を伺う企業は、困惑しながらも競争するように割引幅を増やす姿勢を示している。すでに全経連に割引幅を通知したあるグループ役員は「私たちには関連売り場など該当する事業場が多く、追加で割引対象を拡大し割引幅をもっと大きくすべきか今日も摸索中」と語った。主要企業に提出させた特別割引方案を集める中間窓口となる全経連社会貢献チームは「遅くとも23日までに締め切られる予定だが、主要大企業10社前後が今回の特別割引プログラムに参加するものと集計される」と説明した。

 大統領府側から1泊2日休暇特別割引に対する協力要請の“指示”が下されたのか、全経連は確認も否定もしない曖昧な態度を示した。全経連のある役員は「特別割引提供の話は約1週間前に出てきた。大統領府から要請があったというより、木箱地雷事件が起き、軍将兵のために企業ができることがあるのか全経連が主な加盟企業と議論する過程で提起された」と述べ、「参加する意向があるか該当商品を販売する主な企業にそれぞれ尋ねるやり方で進めている」と答えた。大統領の特別休暇“下賜”を大統領府が公式発表したのは3日前(20日)だ。別の全経連役員は「将兵特別休暇を発表する前に大統領府内で検討する段階で、すでに私たちに協力要請がきていたものと聞く」と話した。

チョ・ケワン、イ・ジョンフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-09-23 01:40

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/710057.html 訳Y.B

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