大統領府が今年の秋夕(中秋節、9月27日)を迎え副士官級以下の将兵に特別褒賞を行う計画を明らかにする過程で、権威主義的表現を使いひんしゅくを買っている。
大統領府は20日、大統領府ホームページに「大統領、秋夕を契機に国軍将兵激励予定」という公示で「朴槿恵(パク・クネ)大統領は秋夕を迎えて副士官以下のすべての国軍将兵に激励カードと特別間食を下賜する予定」という便りを伝えた。
国立国語院は標準国語大辞典で「下賜」の意味を「王が臣下に、または上の人が下の人に物を与えること」と説明している。「閣下」や「令嬢」のように民主化以後に公式文書やマスコミ報道などで見られなくなった単語の一つだ。 贈り物を受け取った側が「下賜品」等の表現で与えた人の格を上げる場合は最近でも見られるが、与える側がこの単語を使って自らを高めるケースは見られない。
新政治民主連合のカン・ヒヨン副報道担当者は「大統領府は前近代的表現を自制すべき」とする論評で「民主共和国である大韓民国で、大統領の格は大統領が自ら低くして国民の目線に合わせるほど一層高まることを忘れてはならない」として「今からでもホームページの文を修正すべきだ」と明らかにした。
詩人のアン・トヒョン氏もツイッターで「ああ、朴槿恵大統領閣下が国軍将兵に激励カードと特別間食を“下賜”してくださる深い思いが愛国心と忠誠心を“治下”するためのものだったのか。万古に永く輝く聖恩だ。見たことも聞いたこともない統治の術の絶頂」と皮肉った。