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東アジアで最も危険な地域は尖閣諸島

登録:2015-08-20 00:24 修正:2015-08-20 16:11
韓国の専門家・国会議員アンケートで56%

 専門家および与野党議員のほとんどが、東アジアで最も衝突の可能性が高い地域として、中日および米中が対立する尖閣諸島(中国名・釣魚島)と南中国海の島嶼地域を挙げた。

東アジアでの衝突が予想される地域//ハンギョレ新聞社

専門家の73%が南中国海を挙げ
「小規模偶発衝突の可能性」

 回答者の半数以上(55.6%)は尖閣諸島が最大の“熱点”になっていると見た。 特に野党議員は独島(ドクト)と北方4島をそれぞれ挙げた2人を除き12人(85.7%)が、この地域での衝突可能性が最も高いと見通した。 クォン・ウンヒ新政治民主連合議員は、中国が無人機を投じて監視する方案を検討しているなどの動向を挙げ、「中日間の軍事的葛藤がいつでも現実化しうる」と見通した。 匿名を要求したある野党議員は「日本の集団的自衛権と中国の反接近戦略が衝突する地域」と述べた。

 専門家たちは尖閣諸島(釣魚島・20%)よりは、南中国海スプラトリー群島での衝突可能性が最も高いと(73.3%)見通した。 ヤン・ムジン北韓大学院大教授は「尖閣諸島は“米日対中国”の構図が確実なので、緊張は高まりうるが、実質的軍事行動は自制するものと見られる」として「むしろ南中国海は相手の反応を見るための小規模衝突の可能性が高い」と分析した。 キム・ヨンス西江大教授も「南中国海は相互のごり押し、および統制システムが最も弱いところで、偶発要因による衝突可能性が高い」と見た。 中国、ベトナム、フィリピン、台湾、マレーシア、ブルネイなど周辺6カ国の領有権主張が対抗しているだけに、「偶発的衝突の可能性も一番高い」(キム・ジェチョル カトリック大教授)という展望も出てきた。

 だが、中国の軍事力強化と日本の再武装が進む雰囲気の中でも、領土葛藤が実質的衝突につながる可能性は低いと見る人(62.2%)が多かった。 ヤン・ギホ聖公会大教授は「衝突することになれば中国は共産党の内部取り締まりが難しくなり致命的で、日本も長期戦になれば不利だ」として「中日間で積極的管理を重視している」と話した。

 質問項目には含まれなかったが、「東アジアで韓国、北朝鮮間の武力衝突の可能性が最も高いと見る」(チョン・ウクシク平和ネットワーク代表)という見解も出てきた。

キム・ウェヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/705197.html 韓国語原文入力:2015-08-19 22:45
訳J.S(1083字)

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