登録 : 2015.06.28 22:26 修正 : 2015.06.29 06:45

 医科学ジャーナル『ユーロサーベイランス』論文
 166人の韓国患者びデータ分析
 「平均潜伏期間6.7日など
 中東・ヨーロッパのMERSと変わらない...
 患者89%、3つの病院に集中
 極めて例外的」初期防疫の失敗を批判

MERS中央拠点医療機関の国立中央医療院の隔離室=チョン・ヨンイル記者//ハンギョレ新聞社

 外国の伝染病研究チームは、韓国の中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの最終的な致死率(致命率)が21%に達するだろうと予測するなど、中東地域におけるMERSの感染傾向とあまり変わらないと分析した。しかし、韓国で発生したMERSの大規模な拡散事態については、「起こり得ると予想するのは困難だ」とか、「極めて例外的なことだ」と評価した。韓国政府の初期防疫失敗が原因であることを、遠回しで批判したものと解釈される。

 28日、欧州疾病予防センター(ECDC)が発行する医科学ジャーナルの『ユーロサーベイランス』に掲載された論文によると、香港大学保健大学院の研究チームは、19日までに発生した166人の韓国人MERS患者のデータをもとに、最終的な致死率が21 %に達するだろうと予測した。平均潜伏期間は6.7日、症状中心潜伏期間(最初の患者の症状から、この患者に露出された患者が発症までの期間を図る方法)は12.6日と計算された。これは中東とヨーロッパのMERSや重症急性呼吸器症候群(SARS)と類似しており、韓国におけるMERSの拡散状況が、これらの先例と変わらないと研究チームは解釈した。中東地域の致死率は40%台に達するが、これはラクダなどから直接感染(1次感染)すると、より致命的であるためと知られている。昨年1月に医学ジャーナル『ランセット』に掲載された論文は、中東で人と人の間で感染した事例(2次感染)のみを対象にして計算したMERSの致死率が、21%と報告した。

 香港大学の研究チームは、MERSの感染現象が中東地域と大きく変わらないのに、韓国で患者の89%が平沢(ピョンテク)聖母病院、サムスンソウル病院、大清病院、コンヤン病院などで形成された3つの「院内感染群」に集中したのは、「極めて例外的なこと」だと評価した。

 『ユーロサーベイランス』に掲載された英国・スイス共同研究チームの論文も、既存のMERSの基礎感染再生産数(1人の患者によって拡散する患者数)0.6〜0.8をもとに、集団感染群の大きさを予測し、韓国のように150人を超える集団発生群は「起こり得ると予測するのは困難」だと評価した。匿名を要求した伝染病の専門家は、「これらの論文は、情報を公開せず、密接接触者の範囲を狭く設定したうえ、防疫管理を粗末にするなど、初期防疫失敗が大規模な発症群の原因であることを指摘したもの」だと解釈した。

 『ユーロサーベイランス』には京畿道疾病管理本部の論文も一緒に載せられた。同研究チームは、平沢聖母病院で発生した37人の患者を2・3次感染群に分けて分析した結果、2次感染群の潜伏期間が3次感染郡より2日ほど短いのに対し、発症後診断までにかかった時間はより長かったことを明らかにした。 2・3次感染群の疫学的現象の違いまた、初期管理の失敗がもたらしたものと解釈される。

 ソウル大学医学部感染内科のオ・ミョンドン教授は「伝染病が流行すると、資料を頻繁に集めて分析し、その場ですぐ防疫戦略に反映しなければならない。韓国のMERSについての疫学調査の結果が、韓国の疾病管理本部ではなく、外国から先に出てきたという事実は、反省すべき問題だ」と指摘した。

イ・グンヨン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-06-28 20:13

http://www.hani.co.kr/arti/society/health/697861.html 訳H.J

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