今後3カ月間、韓国に入国した外国人は自動的にMERS補償保険の適用を受けることになる。 韓国旅行業協会は22日、この日から韓国政府支援を得て「外来観光客対象MERS補償保険」に加入したと明らかにした。 だが、MERS感染者・死亡者の発生が続いている状況なので、外国人観光客の誘致だけに取りすがる性急な措置だという非難は避けられない見通しだ。
外国人観光客のための保険適用期間は9月21日までの3カ月間で、入国したすべての外国人観光客が対象だ。 外国人は入国と同時に別途の手続きなしに自動的に保険に加入することになる。 7月3日に開幕する光州(クァンジュ)ユニバーシアード参加選手団も保険加入の対象になる。
保健内容を見ると、入国した外国人が20日以内にMERSの陽性反応が出れば治療補償金500万ウォン(約55万円)、感染が確定してから20日以内に死亡すれば1億ウォン(約1100万円)の補償金を受け取ることになる。 ただし、就業ビザ所持者や永住権者・乗務員(航空・港湾)、そして入国前後にMERS発生地である中東を訪問した外国人などは対象から除外される。
韓国に入国した外国人観光客がMERSの陽性反応を出せば、治療補償金支給など処理全般を協会が担当し、補償金は保険会社を通じて支払われることになる。
協会側は今回の保険が2009年新型インフルエンザが韓国内に流行した当時、韓国観光協会中央会が開発した保険(死亡1億ウォン)の事例を参考にして、協会が会員会社の要請を受けて推進することになったと説明した。
協会関係者は「今年7~8月の外国人観光客が昨年同期に較べ82.1%も減ると見られ、1085億ウォン(約120億円)の業界損失が予想される」として「海外旅行業界と消費者の韓国観光信頼度を高めるために保険を用意することになった」と話した。