登録 : 2015.06.23 22:53 修正 : 2015.06.24 07:17

小説家の申京淑氏 //ハンギョレ新聞社

 沈黙を通してきた小説家の申京淑氏が23日、日刊紙とのインタビューで、中途半端ながらも盗作の指摘を受け入れ、出版社の「創批」は該当作品が載せた本の出庫を直ちに停止させた。 韓国作家会議と文化連帯がこの日用意した緊急討論会では、申京淑盗作論議とその背景として名指しされた文学権力の問題に対する熱い議論が交わされた。 しかし、作家の謝罪表明にもかかわらず、SNSなどでは謝罪の真意を巡って議論が尽きなかった。

 創批のヨム・ジョンソン編集理事はこの日、ハンギョレとの通話で「問題になった『伝説』を作品集から除く意思を作家が明らかにしたので、その作品が載る小説集『ジャガイモを食べる人々』を本日より出庫停止させた」と明らかにした。

申京淑氏、報道機関とのインタビューで
「文学賞審査委員など全て下りる」
自粛と謝罪を表明…絶筆は拒否
創批は「伝説」が収められた小説集を出庫停止
SNSには「中途はんぱな謝罪」批判・怒り殺到
「哀れなのは韓国文学」指摘
作家会議・文化連帯の緊急討論会では
「文学商業主義・身内化の省察が必要」

 申京淑氏はこの日付の京郷新聞とのインタビューで、「問題になった三島由紀夫の小説『憂国』の文章と“伝説”の文章を何度も対照してみた結果、盗作という問題提起をすることは妥当と感じた」として、「いくら記憶を辿ってみても、(自分が)『憂国』を読んだ記憶はないけれど、私自身も自分の記憶を信じられない状況になった」という言葉で、盗作を事実上認めた。彼女は「出版社と相談して『伝説』を作品集から除く。(中略)文学賞審査委員をはじめ全てを辞退して自粛する時間を持つ」として「心から謝罪申し上げる」と話したが、「臨機応変するような絶筆宣言はできない。(中略)原稿を書いて壷にしまってでも、文学という地で倒れた以上、その地に手を突いて起き上がる」という言葉で絶筆の勧めには応じない意向を明らかにした。

 同氏の謝罪表明にもかかわらず、SNSなどでは作家の中途はんぱな態度を批判する声が絶えなかった。文学評論家のキム・ミョンイン氏はフェイスブックに上げた文で「ちょっと遅い感はあるが、どうあれ姿を見せて“結果的盗作”という返事をし謝罪をしたので、不十分であってもこれ以上は仕方ない」として「問題はこういう現象を生んだ韓国文学界のシステムにあるのに、今のところ大型文学出版資本3社+主要文学季刊誌の結合体が協業的に転がしていく“身内リーグ”が解体されたり更新されて文学界の改変が起きる可能性は殆どないように見える」と話した。

 ソン・ジョンオブ鮮文大国文学科教授もフェイスブックで「(インタビューを見て)期待を捨てた。(中略)哀れなのは何といっても韓国文学」とし、遺憾を示した。 詩人のキム・チュデ氏もフェイスブックで「ある種の謝罪は人を一層腹立たせる」と書いた。匿名を要請した出版社編集者は、ハンギョレとの通話で「謝罪というものは、一言『ごめん』と言えば終わりではなく、責任が伴うべきなのに言葉の遊びで読者の判断を曇らせようとする試みが惨めだ」と一喝した。反面、詩人のアン・トヒョン氏は「申京淑氏の告白は時期を逸した上に不十分な点がなくはない。だが、どのように自粛し謹慎するかを見守ることも問題解決の一方法」とし、慎重な態度を見せた。

 一方、この日午後、ソウルの西橋芸術実験センターで開かれた緊急討論会では、繰り返される盗作論議を終わらせる方法と今回の事態の“背景”として名指しされている文学権力問題を巡って熱い討論が行われた。 文学評論家イ・ミュンウォン氏は「韓国の文壇と批評界で申京淑ほどに“無誤謬の権威”を確保した作家は稀だ」として、「2000年代文学の失敗の中で、少なくない部分は文壇の身内化と権力化、これに伴う批評的審議基準の崩壊と読者の信頼喪失」と指摘した。文学評論家オ・チャンウン氏も「申京淑盗作事件で素顔を露呈したのは韓国文学の構造的問題」として「文学商業主義に対する峻厳な自己省察と克服の努力が必要だ」と強調した。

チェ・ジェボン先任記者、イ・ユジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-06-23 19:52
http://www.hani.co.kr/arti/culture/book/697189.html 訳J.S(1890字)

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