16年間続いている「クィア文化祝祭」が9日始まる。クィア文化祝祭は毎年6月頃に開かれる性的少数者の権利を支持する人々が行う祭りだ。 祭りの開幕に合わせて同性愛に反対するキリスト教団体の応戦集会も終日開かれた。
クィア祝祭の開幕式は9日午後7時30分、ソウル・中区の市庁広場で開かれる。 クィア祝祭組織委員会は約1時間行われる開幕式では祝辞、虹のイベントをはじめ種々の公演が用意されていると伝えた。中東呼吸器症候群(MERS)コロナウィルスの感染を憂慮し、約50人いるスタッフ以外の現場参加者は制限し、開幕式はユーチューブで生中継することにした。
祭りの開幕と共に同性愛に反対するキリスト教団体も終日市庁広場と徳寿宮(トクスグン)大漢門前、国家人権委員会前で応戦集会を開いた。 シャローム宣教会、国家・子女サラン(愛)運動連帯、健康な社会のための国民連帯、使徒たちの韓国教会などの団体に所属する会員らは、「韓国教会復興の日」「国家安全と社会発展のための敬拝と称賛」「同性愛を助長する悪い人権憲章を廃棄せよ」「パン・ギムン総長、同性愛が人権ですか」等の文句が書かれた垂れ幕の下に集まり、賛美歌を歌った。 一部の会員は韓服を着て大極旗(韓国国旗)を力強く振った。彼らはチョン・ジョンソプ行政自治部長官、パク・ウォンスン ソウル市長、ク・ウンス・ソウル地方警察庁長官にクィア祝祭の中断を要請する印刷物を配布した。
この日午後、印刷物を配っていたキム氏(31)は「キリスト教徒だ。ニュースを見て個人の資格で現場に来た。 同性愛は自然だと思えない。 同性愛者は少数に過ぎない」と訴えていた。
同性愛反対集会に対して、宗教界内部からも「行き過ぎだ」という批判が出ている。 進歩的指向のあるキリスト教団体関係者は「保守キリスト教団体が聖書を誤って解釈し、性的少数者に対する憎悪を表出していることに憂慮するキリスト教徒も多い。今彼らがしている行動こそ人間の権利を侵害することだ」とし「教会内の認識改善のために運動する必要性について議論している」と語った。
クィア文化祝祭はこの日の開幕式を皮切りに、メインパーティーおよびクィア映画祭、クィア行進まで3週間にわたり続く。 メインパーティーは13日夜10時からソウル・龍山区梨泰院(イテウォン)のクラブ「エスキューブ」で開かれる。 クィア映画祭は18日~21日、ソウル・江南の新沙(シンサ)駅のロッテシネマ・ブロードウェイで開かれる。 パレードは28日に予定されている。
クィア文化祝祭組織委員会と性的少数者差別反対虹の行動は、この日午後4時にソウル広場で記者会見を行い、性的少数者による特殊な性行為などを禁じた軍刑法92条の6を廃止しなければなければならないと主張した。彼らはこの条項が「強制性と公然性のない同性間性関係を処罰する悪法」と批判して、2013年と昨年に国会でこれに対する改正案が発議されたが特別な議論もされず埋められたと指摘した。