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方向なき“原則”にこだわる朴大統領…外相はイエスマンに徹するだけ

登録:2015-05-06 00:51 修正:2015-05-06 11:47
リーダーシップと戦略の不在で外交危機加速
朴槿恵大統領とユン・ビョンセ外交部長官が4月12日大邱エキスポで開かれた「2015第7回世界水フォーラム開会式」で会話している=青瓦台写真記者団//ハンギョレ新聞社

 垂直的関係...文句なし言われた通り実行
 午前2時の電話にもベル3回で「はい」
 外交が国内政治広報に転落
 初期の海外歴訪後支持率上昇
 外交だけ上手という錯視効果

 韓国外交が日米の密着、日中関係改善の模索、南北関係の断絶の三つ方向からの波で揺れている。高次方程式の解き方がわからない外交リーダーシップの無能力と戦略不在が最大の問題として挙げられる。特に、国政の最高責任者である朴槿恵(パク・クネ)大統領と外交の司令塔であるユン・ビョンセ外交部長官の“垂直的一体化”構造が、韓国外交の危機を加速していると診断される。

 4日に行われた状況は、朴槿恵-ユン・ビョンセ外交リーダーシップの問題点を克明に見せてくれた事例だ。与野党議員はこの日、国会に出席したユン・ビョンセ外交部長官に向かって「仕事はしているのに、結果に結びつかない」、「韓国外交が行方不明になっている」として辞任を求めるなど、集中砲火を浴びせた。最近の「日米新蜜月」などの局面における韓国外交の無気力を強く叱責したのである。しかし、同じ時間、朴槿恵大統領は、大統領府で開かれた首席秘書官会議で、「日本が自ら過去の歴史問題に埋没して行くとしても、これは私たちが解決してあげられない問題」だとし、政府責任論に反論した。同時に「韓米同盟と韓日、韓中関係などは、個別の事案の目標を達成するために、今後も所信をもって努力を惜しまないでもらいたい」と外交ラインの再信任方針を明らかにした。韓国の外交戦略が朴大統領自身の意向に沿って行われていることを認めたのも同然だ。

 外交分野の専門家の間では、外交分野の成果診断で、このように、政府と与党をはじめとする国会との仲がギクシャクしている理由と関連し、まず、「朴大統領とユン長官」、「大統領府と外交部(外交安保ライン)」との垂直的かつ硬直な関係を指摘する人々が多い。外交部が、様々な情報をもとに戦略的に判断し、学界や外交の分野の専門家集団などと幅広く疎通するのではなく、大統領府の指示だけを一方的に執行する集団に転落したという批判だ。ユン長官を狙った与野党の「辞任要求」も、朴大統領に外交政策の失敗の責任を直接問えない状況で出た抗議の性格が強い。与野党が経済や社会など「国内政治」ではなく、外相の責任を問うこと自体が非常に異例なことでもある。

韓米中日の外交構図 //ハンギョレ新聞社

 現在の外交的な無気力状態が、朴大統領とユン長官のスタイルがもたらした結果だとも酷評される。朴大統領は、専門性と戦略的方向性が曖昧な状況で「原則論」にこだわり、ユン長官を含む外交安保分野参謀もこれに対して苦言を呈しないため、外交が国内政治の手段または広報用に転落したというものだ。政権発足の序盤、海外歴訪に出るだけで前任の大統領に比べて国政支持率が大幅に上昇する現象が繰り返されたのも、結果的に「外交分野だけ上手くやっている」という錯視効果を生んだと指摘される。

 外交安保分野の元高官は「(ユン長官は)独自の視点や所信を持った戦略家とは言えない、典型的な外交官僚」だとし、「その時の政府の雰囲気に合わせて報告書を提出し、指示に従うスタイル」だと評価した。彼は続いて「大統領府会議の時も、自分の意見を出したことが一度もなかった。朴大統領に合わせて、言われた通り忠実に実行しながら、いくらか飾り立てることで、(朴大統領を)引き立てる役割を果たしているだけだ」と述べた。

 しかし、当分の間、韓国の外交が首長の交替など大きな枠組みの方向転換を図る可能性は高くなさそうだ。ユン長官は、政権発足後、ずっと現職に留まっている最長寿長官の一人であるほど、朴大統領の信頼が厚いことで知られている。その理由について、大統領府の関係者は、「ユン長官特有の誠実さ」を挙げる。過去大統領府の関係者は、「朴大統領や側近参謀が午前2時に電話をしても、ユン長官はいつもベルが3回鳴る前に電話に出る」と彼の仕事のスタイルを伝えたことがある。夜11時に外交部局長を集め会議を開くなど「仕事中毒」のイメージも朴大統領の信頼に影響を与えたという評価だ。

ソク・チンファン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-05-05 19:46

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/689898.html  訳H.J

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