ソウル広場で大規模な追悼式
遺族と悲しみ分かち合い
政府に真相究明求める
「真っ暗なセウォル号の中には人がいる。娘に会いたくて気が狂いそうだ」
1年間も「行方不明」の状態にあるホ・ダユンさんの父親ホ・フンファンシ氏が涙声で話した。 「ダユンさんのお父さん、頑張ってください!」。広場に集まった数万人の市民たちが叫んだ。ホ氏は、「国が国民を捨てるなら、国は必要ない」と市民たちに深くお辞儀をした。
故チェ・ユンミンさんの姉チェ・ユナ氏(24)は、「申し訳ないという言葉をたくさん聞いた。ところが、本当に申し訳なく思うべき人は、申し訳ないと言わない。大統領にお願いします。何が重要なのか優先順位を改めて決め直してほしい」と訴えた。
セウォル号惨事1周年を迎えた16日夕方、ソウル市庁前のソウル広場で、政府が発表したセウォル号特別法施行令案の廃棄とセウォル号船体引き揚げの公式宣言を要求する「4・16約束の夜」追悼式が開かれた。遺族230人を含め、主催側の推定で5万人(警察推算1万人)が集まった追悼式で、出席者たちは政府の消極的な態度を叱咤し、この日に中南米4カ国歴訪に出かけた朴槿恵(パク・クネ)大統領を厳しく批判した。チョン・ミョンソン セウォル号家族協議会運営委員長は、「大統領は、遺族を避けて彭木(ペンモク)港に行き、しばらく滞在して対国民談話だけ発表してから、外国に出かけた。国民の代表として大統領はいないようだ」と述べた。
ソウル広場に設けられたステージに犠牲者追悼映像が流れると、遺族は嗚咽した。参加者たちは、セウォル号の模型を舞台に引き上げる「引き揚げパフォーマンス」を通じて、セウォル号引き揚げとセウォル号惨事特別調査委員会の正常な発足による真相究明を求めた。
追悼式に出席する市民の数は、夕方7時を過ぎてから10分単位で1000人ずつ早いスピードで増えて行った。帽子に黄色いリボンをつけて参加したムン・チャンベ氏(63)は、「獣にはできないが、人にはできるのが、他の人の痛みを自分の痛みのように共感する能力だと思う。セウォル号惨事を忘れていないことを知らせるために来た」とした。高校生イ・ソビンさん(16)は「檀園高校の犠牲者が社会に出て会うかもしれない友人だと思うと、胸が痛んだ。遺族のために政府が真相究明をしてほしい」と話した。「アン・チファンと自由」、「イ・スンファンバンド」、「歌グループわが国」は舞台に上がって歌で痛みを慰めた。詩人チン・ウニョン氏とユ・ヨンジュ氏は追悼詩を朗読した。
追慕祭を終えた参加者たちは、夜9時30分頃、セウォル号座込み場がある光化門広場で献花をするために行進を始めた。警察はこれを未申告不法行進と規定し、130個中隊約1万人と高さ3メートルの警察車両の壁で阻止した。市民たちは「平和行進を保障しろ」と叫んで、夜遅くにまで警察と対峙した。
韓国語原文入力:2015-04-16 22:35