韓国法務部は、セウォル号事故当日の朴槿恵(パク・クネ)の動きに疑惑があるという内容のコラムを書き、名誉毀損の罪で裁判にかけられた加藤達也産経新聞前ソウル支局長(49)の出国停止を、14日解除した。
加藤前支局長は「セウォル号事故が起きた当日の朴大統領の行方が不明であり、その理由が男女関係にあるという疑惑がある」という内容のインターネットの記事を、昨年8月、産経新聞のホームページに載せたという理由で起訴された。
韓国法務部は「昨年10月の起訴後、裁判の過程で検察が提出した証拠資料の調査や重要争点に対する整理が完了」したためと、出国停止の解除理由を明らかにした。また、「被告人がこれからの裁判にも必ず出席することを約束しており、産経新聞も被告人の刑事裁判出席を保証した」とし「高齢の母親が病中にあることが知られており、家族がみな日本に居住していることを考慮し、人道的な配慮をした」と付け加えた。今回の措置は、加藤前支局長の出国停止期間が満了する15日の前日に行われた。
この事件を審理するソウル中央地裁刑事30部(部長イ・ドングン)は先月30日、公判で「朴大統領とチョン・ユンフェ氏がセウォル号事故当日に会ったのは虚偽」との判断を明らかにした。これと関連し、加藤前支局長は7日、産経新聞に「裁判所の判断に異議を提起するつもりはない」と明らかにした。
法務部の措置で、昨年8月7日から出国停止された加藤前支局長は、約8カ月ぶりに日本に帰れることになった。
韓国語原文入力: 2015-04-14 14:41