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リッパート駐韓米大使 「雨降って地固まる」

登録:2015-03-11 00:43 修正:2015-03-11 06:35
 退院会見「韓国に対する愛情大きくなった」
 警察、記者たちの荷物を無断検査し、抗議される
マーク・リッパート駐韓米国大使が10日午後、ソウル新村セブランス病院を退院する前に記者会見をするため、会見場に入りながら手を挙げて挨拶している。キム・ギョンホ先任記者。//ハンギョレ新聞社

 5日、凶器で襲われ、ソウル新村(シンチョン)延世大セブランス病院で入院治療を受けてきたマーク・リッパート駐韓米国大使が、入院6日ぶりの10日に退院した。リッパート大使はこの日午後2時17分頃、セブランス病院本館セミナー室で記者会見を開き、「韓国国民の声援と応援に感謝している。韓国に対する愛情がさらに大きくなった」と退院の所感を述べた。

 右の顔にバンドを張っており、左手に保護帯を付けたリッパート大使は、朴槿恵(パク・クネ)大統領、李完九(イ・ワング)首相、金武星(キム・ムソン)・文在寅(ムン・ジェイン)与野党代表など、見舞いに訪れた人たちの名前をいちいち言及して感謝の意を表した。韓国語で「雨降って地固まる」と話した彼は襲撃直後のツツイッターに載せて話題になった「一緒に行きましょう」を再び韓国語で言った。

マーク・リッパート駐韓米国大使が10日午後、ソウル新村セブランス病院を退院する前に記者会見を開いている。キム・ギョンホ先任記者。//ハンギョレ新聞社

 質疑・応答でリッパート大使は「(私の)警護問題を米国国務省などで調べている」と述べた。当初は6つの質問に答えることになっていた彼は襲撃の状況を確認する3番目の質問に「調査中なのでコメントできない」とした後、記者会見を終えた。このため、襲撃の原因をめぐり、ウェンディ・シャーマン米国務省次官による過去の歴史問題に関する発言や北朝鮮の関与有無などに対する意見は聞けなかった。

 米国大使館は、記者会見が開かれる1時間30分前に会見所にいた記者たちに「荷物をすべて置いて外に出てほしい」とした後、約100人の荷物とコートをくまなく調べた。米国大使館は、「個人の荷物は同意を得てから調査しなければならない」という警察関係者の指摘を受け、遅れて同意を求めた。昼食を食べに出かけていてこれを知らなかった記者たちが激しく抗議する場面もあった。

 リッパート大使は、大使館の車に乗って貞(チョン)洞大使館邸に移動した。襲撃当時警護問題を指摘された警察は、記者会見4時間前から現場の出入りを統制して保安検査を行った。また、病院周辺に機動隊200人余りを配置した。リッパート大使車両に警護車両とバイクをそれぞれ3台ずつ付け、異例にも大使館まで4.5キロ区間の交通信号を制御して渋滞が起きた。病院周辺では「ママ部隊」などの保守団体の会員たちが星条旗を振った。

 リッパート大使が5日間泊まったセブランス病院特室の1日利用料は250万ウォン(約27万1200円)程度だ。医療費は米国大使館が加入した保険から支給される。

 警察は、近いうちにリッパート大使を相手に襲撃状況について書面調査や代理人調査を行う予定だ。リッパート大使を攻撃したキム・ギジョン氏(55)はこの日、ソウル松坡(ソンパ)区警察病院で骨折した足首の手術を受けた。警察は、「3〜5日間入院が必要だ」と明らかにした。

パク・テウ、オ・スンフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015.03.10 17:17

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/681599.html 訳H.J

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