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歌手スジ愛用の慰安婦おばあさんデザインのスマホケースに関心爆発

登録:2015-01-20 21:35 修正:2015-01-21 07:33
故シム・タリョン慰安婦被害者の押し絵作品から製作
故シム・タリョンおばあさんの押し絵作品「瓶花」をモチーフに作ったスマートフォン・ケース。 マリモンド提供。 //ハンギョレ新聞社

売上の5%を慰安婦おばあさんのための事業に使用

 歌手スジが入国した際に手に持っていたスマートフォン・ケースが、慰安婦被害者おばあさんを助けるために作られたものであることが分かり、ネチズンの間で爆発的な関心を集めている。 このスマートフォン・ケースは20日現在、品切れ状態だ。

 スジは今月16日、中国の新浪ドットコム「微博の夜」授賞式を終え金浦(キンポ)国際空港を通じて韓国に入国した。この日、注目を集めたのは彼女が手に持っていたピンク色の花模様のスマートフォン・ケースだった。 話題になったスマートフォン・ケースはマリモンド(Marymond)の製品だ。 マリモンドは2012年から慰安婦被害者おばあさんが“園芸心理治療”の過程で花を押して作った美術作品をモチーフにファッション デザイン商品を製作し販売している企業だ。 スジが手に持っていたスマートフォン・ケースには、故シム・タリョンおばあさんの押し絵作品「瓶花」がついている。 瓶花は生前シムおばあさんが「花のお嬢さん」(治療師を呼ぶ時におばあさんたちが使う愛称)という初めての作品を作り、その翌日に一人で花を付け加えて完成した作品だ。

故シム・タリョンおばあさんの生涯と彼女の作品を紹介するウェブページ。 マリモンド提供。 //ハンギョレ新聞社

 花をたくさん盛り込むのが好きだったシムおばあさんの好みを、スマートフォン・ケースにそっくり再現した。マリモンドはこの製品の売上の5%を慰安婦おばあさんのための寄付金として使う。 これまでの寄付金は、慰安婦おばあさんのための展示事業、慰安婦問題を広報するアプリケーション製作などに使った。 これからは大邱(テグ)・慶尚北道地域の「挺身隊おばあさんとともにする市民の会」に寄付金を手渡す予定だ。

 マリモンドはまた、キャンペーン商品(サンクス 半袖Tシャツ、リメンバーノート)に限って純収益金の全額を寄付している。 寄付金は韓国挺身隊問題対策協議会と慰安婦歴史館博物館建設基金、国内外に居住する慰安婦おばあさんの生活福祉基金に使われもする。

 こうした情報がオンラインコミュニティとSNSを通じて伝わると、ネチズンたち間で大きな話題になった。 マリモンドは該当商品が品切れになるとホームページを通じて予約販売を行っている。

 ネチズンたちは「良いコンテンツがセレブリティ(話題の人)によってバイラル(口コミ)マーケティングになる現場を見て驚いた」、「スジさんのおかげで結果的に慰安婦おばあさんを助けることになった」などの肯定的な反応をSNSに上げた。

 突然スマートフォン・ケースの注文が増えて品切れ事態を招いた関心の高さに、マリモンド側は戸惑いを隠せない。マリモンドのチョ・ソンア マネジャーは「スジさんの名前で弊社のホームページから購入した内訳はないが、おばあさんの作品による携帯電話ケースが“スジフォン・ケース”という名前で知られ、関心が高まったことに感謝しつつ驚いている」とし、「購入される方々が単純に美しいフォンケースと思うだけでなく、おばあさんを芸術家と人権運動家として理解する良い契機になったと思う」と話した。

パク・スジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/674403.html 韓国語原文入力:2015/01/20 13:54
訳J.S(1586字)

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