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[インタビュー] 韓国キリスト教団体会長「南が度量を示し北に譲歩すべき」

登録:2015-01-16 11:00 修正:2015-01-16 14:01

韓基総代表会長イ・ヨンフン牧師の懇談会
「全国の教会予算1%を統一基金」を提案

イ・ヨンフン韓国基督教総連合会代表会長。 //ハンギョレ新聞社

 「南は北に比べ“スーパー甲(優越者)”であることを忘れてはいけない。北側の一言にかっとせず、大人らしい度量のある大きな譲歩もすべきだ」

 進歩陣営関係者の発言ではない。保守系キリスト教を代弁してきた韓国基督教総連合会(韓基総)代表会長であり、汝矣島(ヨイド)純福音教会のイ・ヨンフン担任牧師(写真)が15日の新年記者懇談会でした話だ。

 韓基総は歴代与党圏に対する援軍の役割を果たし政権に厚遇されてきたが、代表会長選出での裏金選挙などから組織解体が迫られるほど腐敗の温床になっているとする指摘もある。また、世界最大規模の汝矣島純福音教会もチョ・ヨンギ牧師と家族による不正で、その威勢と同じくらいの非難が高まっている。

 しかし、こうした背景と限界の中から登場したイ牧師は就任当初からまったく異なる発言をしてきた。彼は去年9月の代表会長就任記者会見でセウォル号事件に関連し、「力がある人が譲歩しなければならない」と話していた。彼の発言は一部のキリスト教指導者たちの不正、露骨な政権との癒着、極右的な動きなどで高まった反キリスト教情緒を回復させるためであるとか 本来彼がチョ・ヨンギ牧師とは異なる類の牧師だとする分析もある。しかも汝矣島純福音教会は全羅道出身者や中産層以下の信者が主流なのに、右翼集会に動員されたことに対する批判も少なくなかった。 

 イ牧師は「韓国のキリスト教は“仕える宗教”や権威主義から脱却し、徹底的に低い姿勢で隣人に仕えることにより尊敬され称賛される宗教へと新たに出直さなければならない」と話した。 セウォル号事件直後の昨年5月から3回に渡り信者約1千人と共に安山市のポソン市場へ買い物に通ったのも、同じ脈絡からされた実践の歩みだった。

 昨年末、北側の反発を呼んだ金浦(キムポ)市エギ峰にある大型クリスマスツリーの点灯をしないよう求め火種を生みだしたイ牧師は 保守団体の対北朝鮮ビラ撒きに関し「北を刺激して役に立つことはなにもない」としたうえで「自制したほうが良い」と話した。

 さらに彼は南北対話と統一について「条件付きのシーソーゲームをしたり一喜一憂しながら真正面から対抗せず、大幅に譲歩して対話を始めるべきだ」とし、「民間交流を活性化して北に行きたい人はみな行かせたら良い」と話した。

 イ牧師は全国の教会から教会予算の1%ずつ集めて統一基金を作ろうという提案もした。彼は「解放前は北に3500もあった教会が2か所しか残っていないが、全国にある5万5千の教会が統一の準備をすれば教会を再建できる」とし、「汝矣島純福音教会も今年から予算の1%ずつの統一基金を設ける」と明らかにした。

チョ・ヒョン宗教専門記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015.01.15 22:16

https://www.hani.co.kr/arti/society/religious/673814.html 訳Y.B

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