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米国務省、戦後70年「安倍談話」に村山・河野両談話の継承促す

登録:2015-01-07 10:18 修正:2015-01-07 10:42

日本政府が敗戦70年に合わせ発表予定
安倍首相は集団的自衛権行使に意欲
村山・河野両談話の継承を勧告

安倍晋三首相 //ハンギョレ新聞社

 安倍晋三首相が敗戦70年を迎え発表する予定の「安倍談話」に対し、米政府が安倍首相が過去の歴史の反省の意思を込め河野談話と村山談話を継承することを願うという意見を明らかにした。

 ジェン・サキ米国務省報道官は5日の定例ブリーフィングで「私たちが何度も言及してきた通り、村山元首相と河野元官房長官が発表した謝罪は日本が周辺国と関係改善をしていくうえで大きな役割を果たした。私たちは日本が周辺国との歴史をめぐる憂慮を対話を通した友好的な方法で解決できればと願う」と話した。

 サキ報道官の今回の発言は、日本の植民支配と侵略に対する反省を込めた村山談話(1995年)と慰安婦動員過程の強制性を認めた河野談話(1993年)で明らかにした反省と謝罪が、安倍首相の新たな談話に継承されることを願うという意志を間接的に明らかにしたものと解釈される。

 米国のこうした考えは安倍首相自ら明らかにした談話の方向と大きな意味では同じだが、各論では微妙な差を見せている。安倍首相は5日の伊勢神宮参拝後に開いた新年記者会見で、安倍談話について「先の戦争に対する反省、戦後平和国家として歩んできた日本の旅程、今後のアジア太平洋地域と世界にいかなる方法で貢献して行くのかなど様々な知恵を集め新しい談話にするだろう」と語っている。安倍首相はさらに「日本が積極的平和主義のもとで世界の平和と安定に一層貢献するという明確な意志を世界に発信したい」との意欲も明らかにした。

 米国もちろん韓国と中国など周辺国が日本の反省と謝罪に焦点を合わせているのに比べ、安倍首相は反省の意思も込めるが、未来指向という名分を前面に打ち出し集団的自衛権を行使することになった日本が今後の世界でどんな役割を果たせるかに焦点を合わせた談話を発表したい考えを示したのだ。

 また、安倍首相は関心を集めている村山談話と河野談話の継承に関しては「村山談話を含み歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体的に受け継ぐというのが安倍内閣の一貫した立場」と話した。しかし、村山談話を前面に打ち出し河野談話に対する言及は最大限減らすことで、河野談話を事実上無力化させようとする試みではないかとする憂慮もされている。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015.01.06 20:20

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/672409.html 訳Y.B

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