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韓米日情報共有はMD協力と同じ構造

登録:2014-12-28 21:07 修正:2014-12-29 06:22
韓国が米MDへ編入される疑い
「米国を通した情報共有は奇形的」
3国間情報不平等を招来する憂慮
チャック・ヘーゲル米国防長官(左側から)、小野寺イスノリ日本防衛相、キム・クァンジン国防長官が今年5月31日、シンガポールのアジア安保会議で開かれた3国国防長官会談に先立ち共に手を取り合いポーズを取っている。シンガポール/AP連合ニュース

 韓米日3国が29日に締結する3者情報共有約定にともなう情報共有方式が、韓米日3国ミサイル防御の情報流通構造と同じ形であることが明らかになった。 今回の約定が3国間ミサイル防御協力を前提に推進されたという疑いをより一層濃くする内容であるとの指摘もされる。

 今回3国間で合意した約定は、韓国が米国に情報を与えれば、米国がこれを日本に伝える方式で情報を共有するようにしている。北朝鮮の核とミサイル威嚇に対する韓米日3国の情報を米国が中間で仲介し統轄する構造である。国防部当局者は「韓米と米日はすでに情報保護協定を結んでいるので、米国を通した情報共有が情報自体の信頼性と法的拘束力を高めることができる」と説明した。

 しかしこの交流方式は韓米日3国間ミサイル防御協力のための情報流通構造とそっくりだ。 韓米は来年末までに韓国型ミサイル防御(KAMD)の作戦統制所(KTMO-cell)と在韓米軍の作戦統制所(TMO-cell)を戦術データ連結網である「リンク16」(Link 16)に連動させる計画だ。 すでに米国と日本はミサイル防御のための米日間「統合運用調整所」(BJOCC)を東京近隣の横田米空軍基地に設置し運用している。 韓国のミサイル防御網は米軍のミサイル防御網を通じて日本のミサイル防御網と連結される構造なので、今回の協定の情報共有経路と似た形である。軍事評論家のキム・ジョンテ氏は「すべての情報が米国を経由するようにしたのは奇形的な情報交流形態」として「それでもこのような方式で情報共有を推進したことは、今回の約定が韓米日3国間ミサイル防御協力のための“オーダーメード型約定”であることを示している」と評した。

 今回の約定で米国が韓米日3国の情報交流を媒介するようにしたことに対して、3国間情報不平等を構造化するのではないかという指摘も出ている。 米国が主導権を行使する反面、韓国と日本は従属的位置になる構造なので、韓国の情報自律性が制限されかねない。 国防部当局者は「米国が全てを左右するわけではない。 約定上でも情報生産者が情報流通の有無を承認するようになっている」として「3国間で平等な権限を持つ」と説明した。 これに対してチェ・ジョンゴン延世大学教授は「3国間情報共有方式が非効率的な構造になっている」として「これは米国の絶対的情報能力優位という現実を反映していると解釈される」と話した。

パク・ビョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/671077.html 韓国語原文入力:2014/12/28 19:59
訳J.S(1225字)

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