水原市は有害物質の調査せず
魚に内蔵破裂や背骨が曲がる現象
ドジョウやスズキなど1万匹の死骸
サムスン電子水原(スウォン)工場近くの河川で1万匹以上の魚の死骸が見つかったにもかかわらず、水原市が死んだ魚の試料を採取して検査する過程も経ずに水質調査をすませ、大きな異常がないと明らかにするなど“サムスン擁護”の姿勢をとったことに批判が起きている。
23日、京畿道水原市と地域の環境団体の話を総合すると、10月31日にサムスン電子水原工場につながる遠川里川の3キロにかけコウライギギ、ドジョウ、カワアナゴ、スズキ、フナなどの魚約1万匹の死骸がみつかった。発見当時、魚の死骸には内蔵が破裂して背がC字に曲がっていただけでなく、頭と尻尾の色が違っているのが見た目で確認することができた。
しかし事故当日に現場に現れた水原市の関係者は、事故原因を糾明するのに最も重要な魚の死骸の試料を採取しなかったことが確認された。市は京畿道保健環境研究院に重金属と有害物質に対する調査ではなく単純水質調査を依頼し、分析結果で残留塩素程度しか検出されなかったと明らかにした。
水原市の調査結果は工場内で水を再利用する時に使われる消毒剤を使った水が下請け業者の間違いで河川に放流されたというサムスン電子側の説明と一致する。水原市はこれに伴い、管理会社など2か所を告発して事件を終わらせた。
だが、地域の環境団体が事故当日にサムスン電子の雨水が流れ出る雨水吐口など3か所で採水した水を分析した結果では、猛毒性物質のシアンと発ガン物質と推定されるクロロホルムが含まれていた。水原地域の13の市民社会団体で構成される「サムスン雨水吐口の魚集団死対策委員会」はこの日、サムスン電子水原工場前で「遠千里川魚集団死責任回避サムスン糾弾記者会見」を開き、「水原市のサムスン擁護は度を越し、サムスン電子は下請け業者に責任のすべてを転嫁している」と批判した。
ホン・ヨンドク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2014.12.23 22:21