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李明博前政権「VIP資源外交」の投資約1400億円、回収額はゼロ

登録:2014-11-20 20:48 修正:2014-11-21 06:19
李明博前大統領。大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 新政治民主連合MB(李明博/イ・ミョンバク)政権国富流出資源外交真相調査委員会(真相調査委)は19日、李明博前大統領とイ・サンドク元議員らが自ら乗り出したVIP資源外交に1兆4461億ウォン(1ウォンは約0.1円)が投資されたが、現在までの回収金額は“0ウォン”だと明らかにした。

 ノ・ヨンミン真相調査委員長は「MB政権時期の『VIP資源外交』を通じて締結した了解覚書(MOU)が 45件あり、そのうち39件の事業が中断され、残り6件の進行事業も展望が不透明だ」と主張した。 ノ委員長の説明によれば、45件の了解覚書は李前大統領が28件、特使を務めたイ前議員が11件、ハン・スンジュ元首相が4件を主導したことが分かった。 2件は外国首脳の訪韓時に締結された。

 このうち、金融費用調達や情報交流協力用ではない探査開発MOUは合計35件だが、成果なしで終結したものが29件に達することが明らかになった。

 45件の事業に対する投資額は1兆4461億ウォンで、現在までの回収額は0ウォンというのが真相調査委の分析だ。 また、2兆721億ウォンの追加投資が計画されていることが分かった。

 真相調査委は具体的な事業失敗事例も提示した。 ノ委員長によれば、2009年3月に李前大統領はオーストラリアの鉱山開発専門企業であるCockatoo社と投資契約(鉱物資源公社が120億ウォン・東西発電が115億ウォンを投資)を締結したが、6年が過ぎた現在まで配当額がないことが明らかになった。 イ・サンドク元議員が推進したボリビアでのリチウム開発事業も了解覚書を3回締結したが、現在、事業の進行は不透明な状況だ。

 ノ委員長は「MB兄弟の主導でなされた資源外交は、国富を流出させ殻だけ残った国民に対する詐欺であり、国際的恥さらしを招いただけの屈辱外交」として「国民の血税で誰のための、何のための資源外交をしたのか、国民の前で真実を明らかにしなければならない」と国政調査の実施を繰り返し要求した。

イ・スンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/665346.html 韓国語原文入力:2014/11/20 10:10
訳J.S(994字)

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