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“脱原発テント”を襲撃した日本版「西北青年団」

登録:2014-10-15 00:07 修正:2014-10-15 08:16
東京千代田区の経済産業省敷地の片隅に設置された“脱原発テント”//ハンギョレ新聞社

福島原発事故後の脱核の“聖地”
軍服姿の右翼が襲い破壊
3年以上にわたり座り込みをしてきた市民に衝撃
「実力行使は初めて…暴力が露骨化」

「右翼の暴力が一層露骨になっています。 心配です」

 台風19号の影響で雨が降った13日午後。 2011年の3・11福島原発事故以後、日本の脱原発運動の“聖地”となった東京千代田区の経済産業省敷地の片隅に設置された“脱原発テント”(写真)に10人余りの市民が集まり、前日あった右翼の攻撃に対する対策会議を行っていた。

 攻撃は突然行われた。 12日午後5時頃、軍服を着た男性3人と女性1人がテントに近づいて難癖をつけてきた。 暫くすると一行の中の男性1人が突然テントの中に侵入し、器物を破壊し、また別の1人はテントの上に登り天井に穴をあけるなどテントを押し潰し始めた。 『ハンギョレ』が13日午後、テントを訪問した時には既に現場がきれいに復旧されていたが、日本の市民たちが受けた衝撃は相当なものに見えた。 当時現場を目撃した市民は「これまでも右翼からの難癖はたまにあったが、実際にテントを壊すなど実力行使に出たのは今回が初めて」と話した。

 この日会った市民たちは、テントに対して攻撃を行ったのは「新社会運動」と呼ばれる日本の右翼団体員だと推定した。 現場にいた「9条改憲阻止の会」の冨久亮輔は、「私たちのような脱原発運動を攻撃する人々と、朝鮮学校を攻撃したり街頭で“ヘイトスピーチ”(反韓集会など民族・人種差別を助長する集会を通称)を行う在特会などは、結局同じ集団」と指摘した。 同じ指向を持つ右翼が、インターネットを通じて情報をやりとりし、時には脱原発運動を攻撃し、時には人種差別を助長するヘイトスピーチを行っているというのだ。

 日本の市民が原発政策を担当する経済産業省の敷地に脱原発テントを張って占拠座り込みを行ってから14日で1130日目になる。 安倍政権は来年初めに鹿児島の川内原発を皮切りに原発を再稼働する方針を打ち出しているが、日本の市民社会は依然としてこのテントを中心に毎週金曜日に総理官邸前で脱原発集会を継続している。 ちょうど14日は日本政府がここでテント占拠運動を進行中の市民を相手に提起したテント撤去と損害賠償金要求訴訟の8次弁論の日だった。 弁論が終わった後、「脱原発テントといのち守る裁判弁護団」の河合弘之団長らは、参議院議員会館講堂に集まり右翼の暴力行使を糾弾し、政府が原発再稼働政策を早く放棄しなければならないと要求した。

東京/文・写真 キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/659773.html 韓国語原文入力:2014/10/14 20:15
訳J.S(1244字)

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