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ソウル地裁、870万人の個人情報流出させたKTに賠償命令

登録:2014-08-24 11:33 修正:2014-08-25 08:21
「2012年ハッキング」事件 一審賠償判決
KT「不可抗力な事故」であるとして控訴

 大手通信会社のKTが個人情報流出事件で被害を被った加入者に一人当り10万ウォン(1ウォンは約0.1円)を賠償させる判決が下された。

 ソウル中央地裁民事合議32部(イ・インギュ裁判長)は22日、個人情報流出被害者2万8718人がKTを相手に起こした損害賠償請求訴訟で、一人当たり10万ウォンの支払いを命じる原告一部勝訴判決を下した。

 これに先立ち警察庁サイバーテロ対応センターは、2012年にKTの携帯電話加入者約870万人の個人情報がハッキングにより流出した事実を確認した。当時、2人のハッカーがKT顧客情報問い合わせシステムに接続できるハッキングプログラムを開発し、約870万人の名前、電話番号、住民登録番号、携帯電話機種、機種変更日、加入料金制情報などを盗み出したことが明らかになった。しかし、KTはハッカーらが個人情報を盗み出していた5か月間、このような事実を把握できずにいた。そこで原告らはKTの管理監督不行き届きにより個人情報が流出したとして、一人当り50万ウォンの損害賠賞金の支払いを求める訴訟を起こした。

 今回の判決により、訴訟に参加していない被害者が追加で提訴するか、2014年に再び発生した個人情報流出の被害者らの訴訟にどのような影響を及ぼすかに関心が集まっている。今年初めにもKT加入者約980万人の個人情報がハッキングにより流出した事がある。2014年の個人情報流出事件の被害者たちもKTを相手に損害賠償訴訟を準備中だ。

 KTは今回の判決に対して遺憾の意を表明して控訴した。KTは判決直後に出した報道資料を通じて「KTは控訴し、法令で定められたセキュリティー事項を守っている状況で発生した不可抗力な事故であり、会社の保安措置が適法だったことを改めて釈明する予定」と明らかにした。KTはさらに「ハッキング技術の知能化及び高度化に合わせ、保安インフラ及び人力に対する投資を拡大し、外部専門機関と協力し顧客情報システムの保護体系を持続的に強化していく」と明らかにした。

ユ・シンジェ記者 ohora@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/652394.html 韓国語原文入力:2014/08/22 19:35
訳M.S(1031字)

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