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慰安婦ハルモニを慰労する教皇の姿が全世界に伝えられる

登録:2014-08-18 22:32 修正:2014-08-19 07:18
慰安婦問題・韓日歴史問題が再び注目される
日本のメディア「国際世論に影響を及ぼしそうだ」
フランシスコ教皇が18日午前、ソウル中区(チュング)の明洞聖堂で開かれた‘平和と和解のためのミサ’を執典するため入場し、慰安婦被害のハルモニ(おばあさん)に会い慰労している。 共同写真記者団

 フランシスコ教皇が明洞(ミョンドン)聖堂でのミサで、日本軍慰安婦被害者のハルモニ(おばあさん)を慰労する姿が外信を通じて全世界に伝えられ、慰安婦問題と韓日間の過去を巡る問題が世界のマスコミの主要ニュースになった。 日本の安倍政権が慰安婦動員の強制性を認めた「河野談話」の検証などで歴史の逆回転に乗り出し、韓日関係が悪化している状況も改めて注目された。

『AP通信』は18日、教皇が第二次世界大戦当時に日本軍のための性奴隷として苦痛を受けた女性たちに会って慰労し祝福したと伝えた。 教皇はこの日、ソウル明洞聖堂でのミサで最前列に座っていた7人の慰安婦ハルモニの前に立ち止まって手を握り、日本政府の公式謝罪と賠償を要求するキャンペーンを象徴する蝶々のバッジをプレゼントとして受け取ったとドイツの『DPA通信』が伝えた。教皇は蝶々のバッジを受け取ると、その場で服に刺してミサを執典した。

 外信は慰安婦ハルモニたちと教皇の出会いを契機に被害ハルモニにインタビューし、慰安婦生存者の余生がいくらも残っていない現実と、彼女たちの切実な訴えを全世界に打電した。

AP通信は法王と慰安婦ハルモニの出会いの実現に先立ち、それぞれ15才と14才で慰安婦として連れて行かれたハルモニのイ・ヨンスさん(86とカン・イルチュルさん(87)にインタビューして、教皇が彼女たちの体験した野蛮な苦痛に共感して、未来の世代にこれを広く伝えてほしいという被害者の願いを伝えた。 AP通信は多数の韓国人女性を含む2万~20万人のアジアの女性たちが日本軍慰安所のシステムに強制動員されただろうと歴史学者たちは推定しているが、韓国で公式に登録された被害者238人のうちの55人だけが生存していると指摘した。『ロイター通信』は教皇との出会いの直後、白いロザリオを贈られて喜ぶハルモニのイ・ヨンスさんにインタビューし、「私たちは強制的に連れて行かれ、日本は責任を負わなければならない」と要求する声を伝えた。

 日本のメディアは教皇の歩みを通じて国際社会の世論動向がどのように動くかについて神経質な反応を見せた。『共同通信』は「バチカンの広報局長は今回の慰安婦被害女性との接触などは‘弱者の側に立つ’という教皇の精神に従ったもので、政治的意図はないと強調した」としつつも、「世界的な影響力を持つ教皇が慰安婦被害女性たちに共感を示したことにより国際世論に影響を及ぼすものと見られる」と伝えた。 また「朴槿惠(パク・クネ)大統領もミサに参加したが、慰安婦被害女性と席を共にして慰安婦問題の解決を国際世論に強く訴えようとする意図があると見られる」として「韓国政府は慰安婦問題を‘国際社会と日本’の対立構図に追い込むため、国連と米国で日本批判攻勢を強化する可能性がある」と報道した。

チョン・セラ記者 seraj@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/651765.html 韓国語原文入力:2014/08/18 21:25
訳J.S(1376字)

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